1、障害者の就職支援について

(1)ステップアップオフィスの拡充について

○玉井哲夫委員長 公明党さいたま市議会議員団 斉藤健一委員 持ち時間は5分です。
○斉藤健一委員 公明党の斉藤健一です。
それでは、私のほうからは、障害者の就職支援について、(1)ステップアップオフィスの拡充について質問いたします。
このオフィスは、平成26年12月開所当初は3名からスタートで、今月で5年が経過し、現在まで14名の方が一般企業に就職しており、現在、オフィスには3名から14名体制に増員となっています。また、ステップアップオフィスの仕事は、障害者の就労支援の職場だけでなく、仕事を依頼した所管課職員の時間的な負担軽減にもなっており、依頼したことで、どのぐらいの仕事の時間が削減されるか、依頼票に記入することにもなっていると伺っております。ステップアップオフィスの一番の目的は、一般就労を希望される障害者の就職でありますが、そのためにはさまざまな仕事の経験を積んで、仕事に対して自信をつけることが大事であります。さまざまな仕事を経験するためには、所管課から仕事の発注をしてもらわないと経験が積めません。
そこで、初めに、1番目に、ステップアップオフィスへの業務量の推移として、この5年間の依頼件数と削減時間、そして本庁職員の仕事の効率化に寄与されているのか、そこら辺の見解を伺いたいと思います。
2番目に、業務量がふえれば、ステップアップオフィスの人数をふやすことはできるのか伺いたいと思います。
3番目に、本庁以外の各区役所にもステップアップオフィスの開設は、一般就労を希望している障害者と、また区役所仕事の効率化に寄与されるのであれば、両者にとってよいことであると考え、開設を推進しほうがよいと考えますが、以上、3点伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○玉井哲夫委員長 人事部長
○人事部長 斉藤健一委員御質問の1、障害者の就職支援について、ステップアップオフィスの拡充について順次お答えいたします。
まず、1点目の業務の切り出し、依頼件数、仕事量についてでございますけれども、平成26年度からの推移についてお答えをさせていただきたいと思います。先ほど委員から御指摘がありましたように、平成26年度につきましては、12月から3月までの4か月間の集計となりまして、今年度につきましては、10月31日までの7か月間の件数ということで数字をあげさせていただきます。まず、平成26年度については、依頼件数が148件、仕事量といたしましては852時間でございます。この仕事量というのは、依頼課の正規職員が行った場合の時間数ということで記入していただいておりまして、時間数につきましては、何人掛ける何時間で算出しているところでございます。26年が依頼件数148件で、仕事量が852時間。27年度1年間が638件、7,816時間。28年度が581件で、8,460時間。29年度が611件で、9,778時間。30年度が827件で、1万533時間。それから、令和1年度が499件で、6,732時間。合計いたしますと、これまで3,304件の依頼がございまして、仕事量にいたしまして4万4,171時間の仕事をステップアップオフィスで行った状況でございます。したがいまして、各所管の業務量、仕事量がある一定のものをオフィスのほうに切り出すことによりまして、各所管課の業務の平準化、あるいは時間外勤務の削減についても、大きな影響があろうかと考えてございます。
それから、ステップアップオフィススタッフの増員についてでございますけれども、ステップアップオフィスの拡充につきましては、総合振興計画後期基本計画後期実施計画の事業として位置づけておりまして、このスタッフの増員数を目標指標として掲げております。
ここでは、平成29年度に10名だった定員を、31年4月に教育委員会に新たにステップアップオフィスを開設いたしましたので、こちらを合わせまして、令和2年度までに18名とすることを目標としております。今月1日現在、12月1日現在で、先ほどお話しありましたように、人事課に14名、それから教育委員会に4名のスタッフが在籍しておりますので、目標を達成している状況ではございますけれども、スタッフの増員につきましては、今後、執務室環境ですとか、業務量も踏まえまして、引き続き検討していきたいと考えております。
それから、ステップアップオフィスの区役所への設置ということでございますが、区役所の設置に向けては幾つか課題があると考えております。まず、1点目といたしましては、ただいま申し上げました執務室の確保です。オフィスで行う業務の中には、依頼課のほうから業務を受けるわけですけれども、郵送物の封入封緘、あるいはシール張り、スタンプ押し、そういった大量の書類を伴った軽作業が多くあります。これらの作業を行うためには、やはり一定の作業スペースが必要となることから、作業スペースも含めた執務室を確保しなければならない、これが1点目の課題でございます。
それから、2点目といたしましては、スタッフを支援する、指導する職員の確保の問題でございます。スタッフが業務を行うに当たりましては、個々の障害を理解し、障害特性に応じた業務分担、あるいは業務に対する指導等を行っており、寝食管理も含めて、いわゆるマネジャーと呼ばれる職員が必要でございます。こうした支援を行うことができる人材の確保も必要となっております。
また、課題の3点目といたしまして、先ほど委員から御質問もありました区役所で行う業務の切り出し、業務量の問題がございます。ステップアップオフィスにつきましては、スタッフが民間企業等への就労に向けて経験を積む場でありますので、一定の業務を継続して確保していくことが必要であります。現在は、主に本庁、あるいは浦和区役所の各課からの依頼によりまして、スタッフ数に見合った業務量というのは適正に確保できている状況でございますが、各区役所、あるいは拡大してオフィスを設置する場合には、依頼元が限られることから、年間を通じた一定量の業務を確保していかなければならないと考えております。
このような課題とあわせまして、先ほど申し上げました教育委員会のステップアップオフィスの実績、あるいは区役所、出先機関からの依頼件数等も踏まえまして、今後につきましては、区役所の設置等も含めまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○斉藤健一委員 ありがとうございます。再質問させていただきます。
仕事量が過去5年間ふえてきているので、逆に減っていくとなると、やはり人を減らさなくちゃいけないのかなという事情も出てくる。現状は維持できているということでいいことかなと思います。やはり拡充するためには、それなりの見合った仕事量がないといけないと思いますので、まず各所管課へのステップアップオフィスの宣伝営業というのはどのように行われているのでしょうか。
また、各区役所へのステップアップオフィス開設においては、いろいろ今3点ほど課題をあげられました。いきなり各区役所に設置というのは、すぐは難しいのかなと今思ったのですけれども、例えば各区役所から仕事を、本庁にある仕事で各区役所に仕事をまずそこからやってみるという形のものはでき得ない、またやっていないでしょうか。
以上、2点をお願いします。
○人事部長 それでは、委員の質問にお答えいたします。
まず、各所管への周知方法でございますけれども、周知につきましては、市役所の庁内LAN、Sネットなどを通じて、ステップアップオフィスの存在というものを周知しているところでございます。
あとは、職員が例えば本庁から異動して、各区役所、事業所等に配属になりますと、1回依頼した職員がその勤務先に行くと、そこからの依頼が来るといった、そういった効果もありますので、そういったことでステップアップオフィスの存在というものが広まってきているのかなとは考えてございます。
それから、本庁に依頼があった業務を区役所等でできないかというお話だったのですけれども、なかなか執務環境の問題もありますので、常時開設というのは難しいところでございますけれども、逆にステップアップオフィススタッフのいわゆる就労支援の一環といたしまして、区役所に何日間か出張して業務を行っていただく、そういった実績がございます。そういった場合には、一定の期間という限られた期間になってしまうのですけれども、ある程度業務の集約、切り出しもできておりますので、そういったところで就労支援の立場という観点から、そのような業務を行っていって、そのようなことも含めまして、今後のステップアップの拡充については検討してまいりたいと考えております。
○斉藤健一委員 わかりました。
さいたま市には障害者総合支援センターもありますので、やはり支援するスタッフの確保というのも大事だと思いますので、よくそことも連携していただいて、教育委員会にも設置されて、一応当初の目標は達成しているみたいですので、次のステップという形では、各区役所へステップアップオフィスの開設が目標にしてもらえればいいなということを最後要望しまして、私の質問は以上とさせていただきます。
○玉井哲夫委員長 以上で、斉藤健一委員の質問を終了いたします。