会議:令和4年9月定例会 / 開催日:2022-09-13 / 役職:議員(本会議) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム

慢性的な浸水被害の自助対策:止水板等設置補助金交付の創設

◆斉藤健一議員 公明党さいたま市議会議員団の斉藤健一です。早速質問に入ります。

1、慢性的な浸水被害の自助対策の推進について、(1)止水板等設置補助金交付の創設について質問いたします。今夏も全国で記録的な猛暑や集中豪雨などの自然災害が多発しました。特に浸水被害に遭われて家財道具などを失われた方々に心よりお見舞い申し上げます。最近では、9月1日、市内全域にゲリラ豪雨が発生しました。近年、頻繁に発生する集中豪雨のたびに慢性的浸水被害を受ける地域があります。そのような地域に住んでいる方々は、集中豪雨の予報が出るたびに土のうの設置及び撤去を行い、場合によっては玄関に入ってくる水かき作業を行ったりしています。特に高齢世帯では大変な恐怖と負担になっています。

こちらが被害状況の写真です。道路から敷地にどんどん水が流れて、浸水被害が増大しております。そして、もう一つの写真が、土のうを積んでも間に合わない、水かきするしかない浸水被害状況が慢性的地域では発生しております。本市も希望(ゆめ)つなぐ下水道(みず)プランとして下水道整備を進めておりますが、気候変動などの影響による集中豪雨が増加する中で、浸水対策施設の整備には多額の事業費が必要となり、効果の発現には長期間を要します。そのため、施設整備などの公助と、自分の家は自分が守る自助の対策を組み合わせ、総合的に浸水対策を推進することが有効です。

また、近年は施設の整備水準を超える集中豪雨が頻発していることなどを踏まえて、建物等への浸水被害を軽減するため、止水板を設置することで毎回の土のう設置負担がなくなり、水かき等の作業も軽減されます。

こちらがその止水板です。公助のみでは限界がある慢性浸水被害地域に対して、災害対策の自助の推進を促すためにも、止水板等設置補助金交付制度の創設を要望いたします。この補助制度は、政令指定都市では千葉市、仙台市、新潟市、岡山市、広島市の5市で、埼玉県内では新座市、朝霞市、羽生市の3市で導入しており、慢性浸水被害対策の効果が現れています。さいたま市も補助制度の導入を行うことで、慢性的な浸水被害対策を図ることについて見解を伺います。

◎吉岡哲幸建設局長 斉藤健一議員の御質問の1、慢性的な浸水被害の自助対策の推進について、(1)止水板等設置補助金交付の創設についてお答えいたします。

本市では、これまで計画的に浸水対策施設の整備を進めてまいりましたが、議員御指摘のとおり、抜本的な施設整備には多額の事業費を要し、効果を発現するまでには時間がかかる状況にあります。近年、気候変動などの影響による集中豪雨が増加していることから、浸水対策施設の整備と市民の皆様が行う自助、共助の対策を組み合わせ、総合的に浸水対策を進めていくことは有効と考えております。本市では、浸水対策の一つとして、南部及び北部の建設事務所で浸水を防ぐための土のうの配布などの要望に対応できるよう、水害に備えた体制を整えているところでございます。この土のうの配布につきましては、住民からの要望に応じ、配布を行っているところでございます。

議員御質問の止水板の設置につきましては、公助のみでは限界がある慢性的な浸水被害地域に対して、災害対策の推進につながるとされていますが、各御家庭でお備えいただく自助の取組として捉えさせていただいているところでございます。議員御提案の止水板設置の補助制度を導入するには、どういったエリアを対象とするのか、また雨水整備を進めた、または行う箇所を対象とするのかといった市側の課題も多くあります。さらに、止水板の設置については、有効な手段の一つであるものの、これまでの事例を参考にいたしますと、工事費の一部を市が補助しても、市民の負担が大きくなる場合があるといった個人の課題もあります。このことから、今後は導入いたしました先進都市の事例を調査研究してまいりたいと考えております。

◆斉藤健一議員 再質問させていただきます。

もう一度最初の写真を見せさせていただきます。これはさいたま市の道路から水が入ってきているんです。さいたま市の道路から民家に入らなければ、浸水被害にならないんです。土のうでも防げない浸水被害が発生しています。補助金制度の導入を検討して--調査ではなく、調査している間に被害は広がります。検討していただけないのであれば、市道から民家に水が入らないように、ハード対策をしっかりやってください。そうでなければ、CS90で掲げています住みやすいさいたま市、住み続けたいさいたま市として補助制度があってもよいと考えますが、再度伺います。

◎吉岡哲幸建設局長 斉藤健一議員の再質問にお答えいたします。

先ほどの答弁と重複することもありますけれども、止水板の補助金交付制度については、補助対象区域の設定、対象家屋の設定をどのようにするかというところが、非常に大きなところかと思っております。整備を行ったところ等を考えますと、公平性を考慮して検討していかなければならない課題と考えているところでございます。

また、個人の課題としては、先ほども申し上げましたけれども、費用の負担が非常に大きなものですから、市の補助金が出たとしても、個人負担が非常に大きくなる傾向がございます。このため、これまでやってきた都市の事例を、まだスタート段階ですので、よく事例を参考にしながら導入についての研究をしてまいりたいと考えております。

浄化槽による生活排水の処理:最終公共用水域放流までの下水管設置

◆斉藤健一議員 ぜひ前向きに検討をお願いして、次の質問に移ります。

2、浄化槽による生活排水の処理について、(1)最終公共用水域放流までの下水管設置について質問いたします。本市の生活排水は、し尿と生活雑排水の2つに大別されます。し尿と生活雑排水を浄化槽で処理された排水は、最終公共用水域に放流されるまで、途中で漏れることなく安全に流すことが大事であります。なぜなら、浄化槽を使用する方には、正しい使用と保守点検や清掃を行い、法定検査の3つの義務があり、浄化槽は適正な管理を行わないと機能を十分に発揮しません。もし適正な管理が行われていない浄化槽の排水が流されると、水質汚染によって様々な生活環境に影響が懸念されます。

そのような浄化槽で処理された生活排水が、昨今多発している集中豪雨などの影響で川に放流される前に水路からあふれて、あふれた先が田んぼの場合、その田んぼで農作物を栽培している農家さんにとっては、栽培を中止する場合があります。例えば浄化槽の排水を田んぼの中の素掘り用水を流している場合では、過去に排水が田んぼに流れて稲の色が変色してしまい、混入した田んぼの農家さんは、流入が広がらないよう稲の色が変色した田んぼの周りを壁で覆い、市民の口の中に入るものなので、収穫を諦めた農家さんがおります。

こちらが生活排水を田んぼの素掘りで流している写真になります。まず、こちらが集合住宅、この家が全部浄化槽を通して流します。具体的に、まず一旦側溝に入ります。この側溝が流末管に一切つながっていない側溝のため、このように田んぼの中に素掘りです。土をただ掘って固めた素掘りに生活排水を流して、田んぼの横を流しています。生活排水については、最終的には本下水道整備の拡大、できれば生活排水と雨水の分離下水、生活排水が田んぼに混入しないように、田んぼの中を通す以外、最終公共用水域に放流できない場合では、最低でも車が通れる田んぼ道の下に下水管を埋設して生活排水を流すことで、農作物の生産者が安心安全に農業ができるように、排水方法の改善を要望いたします。市はこの現状をどのように認識し、改善について見解を伺います。

◎吉岡哲幸建設局長 斉藤健一議員の御質問の2、浄化槽による生活排水の処理について、(1)最終公共用水域放流までの下水管設置についてお答えいたします。

生活排水につきましては、公共下水道、合併処理浄化槽などにより処理され、河川などの公共用水域に放流されております。これらの汚水処理施設の整備については、汚水処理を所管する国土交通省、環境省、農林水産省から処理施設の早期概成に向け、人口減少や厳しい財政状況などを踏まえた上で、効率的かつ適正に進めることが通知されております。このため、本市におきましても家屋の連檐性などを考慮し、公共下水道を整備した場合と、合併処理浄化槽を設置した場合について、それぞれの整備費及び維持管理費などを比較することにより、公共下水道整備区域と浄化槽処理促進区域を定めております。

公共下水道整備区域におきましては、公共下水道の早期概成を目指し、下水道事業計画に基づき整備を進めているところですが、議員御質問の公共下水道整備区域の拡大につきましては、現在のところ予定がない状況でございます。

一方、浄化槽処理促進区域については、環境局において、下水道同等の汚水処理が可能な合併処理浄化槽への普及促進を行っているところでございます。さらに、浄化槽排水が農地や周辺の生活環境に影響を及ぼすおそれがある場合には、速やかに現地調査を実施し、浄化槽管理の改善、指導を行っているところでございます。

また、今回議員御提案の事案における生活排水を流すための管の整備につきましては、現在排水している水路の現地調査や整備計画の有無も併せて確認した上で、今後の対応を検討してまいります。

◆斉藤健一議員 再質問させていただきます。

こちら、写真を見てください。こちらは、先ほど素掘りのあった田んぼの一画であります。近隣の小学校の記念行事で、農家さんから土地と材料をお借りして田植をしている写真です。この田んぼの近くに素掘りの生活排水が流れています。

こちらが、このように立派に育ちました。稲が育ち、先日稲刈りも終え、近く自分たちで育てた米を学校給食で食べることになっています。もしこの田んぼが洪水等で素掘りから生活排水が混入してしまったら、その米を、子供たちに自信を持って食べさせることができますでしょうか。農家の人たちは、できないと言っています。このような声を聞いて、さいたま市として素掘り排水から下水管排水への改善の見解を再度伺いたいと思います。

◎吉岡哲幸建設局長 斉藤健一議員の再質問にお答えいたします。

改善対策については、排水している水路の現地調査を行い、現状の課題点を整理していきたいと考えております。また、整備計画の有無、いわゆる排水路の整備の計画の有無なども確認し、ここが調整区域なものですから、その辺を加味しまして、関係部署と協議の上、検討してまいりたいと考えております。

火葬場・斎場総合予約システムの見直し:電話ファクス予約からウェブ予約への変更

◆斉藤健一議員 ぜひ前向きに検討をお願いします。

次に移ります。3、火葬場・斎場総合予約システムの見直しについて、(1)電話ファクス予約からウェブ予約システムへの変更について質問いたします。本市の現在の火葬場の予約方法は、自動応答の電話で問合せしないと、事前に火葬場の空き状況が分からず、仮葬の希望日時が空いていることを電話で確認してから仮予約を行い、予約センターから送られるファクス用紙に詳細な火葬情報等を24時間以内に返信して、予約完了となります。私は、この方法を葬祭事業者から聞いて、DXを推進している本市が、電話ファクスでしか対応していないことにびっくりしました。

また、現在は電話で予約状況を調べても、6日先までしか分からないシステムで、毎年年末年始にお亡くなりになる方が多く、今年の年末年始では一時期6日先まで予約空きがなく、また予約状況の更新が夜中の零時のため、葬祭事業者の方たちは、お客様のために予約を取るために零時過ぎまで仕事となり、各事業者が真夜中に新規枠を争っております。これは、さいたま市が零時の更新にしているため、葬祭事業者の働き方が異常になっています。DX推進のさいたま市として、現状の電話ファクス予約を見直して、インターネットで予約状況の確認から予約完了まで全て完結できるウェブ予約システムへの変更と、予約状況の更新時間を日中の時間帯に変更と、6日先までの予約状況を、最低でも予約枠が空いているところまで御案内できるようにシステムの見直しを要望いたしますが、見解を伺います。

◎細沼寛保健福祉局長 斉藤健一議員の御質問の3、火葬場・斎場総合予約システムの見直しについて、(1)電話ファクス予約からウェブ予約システムへの変更についてお答えいたします。

さいたま市火葬場・斎場予約システムにつきましては、現在使用しているシステムが令和5年6月末をもってリース期間が終了することから、現在は新システムの調達に向けた作業を行っているところでございます。調達のための仕様書におきましては、いわゆるウェブシステムとするよう明記しておりますので、新たなシステムの運用開始後は、議員御提案のとおり、ウェブ上での空き状況の確認や予約を行うことができるようになる見込みでございます。

また、予約可能な期間につきましては、新たなシステムだけではなく、現行のシステムにおいても改修により早急に対応し、当面は現在6日間である予約期間を14日間に延長いたします。これにより、予約可能な枠が増加されますので、葬儀業者の方が零時に更新されるタイミングを待つ必要がなくなることも、併せて見込んでいるところでございます。いずれの御指摘につきましても、利用者の御意見や他市の状況などを踏まえ、反映させてまいりたいと考えております。

地域包括ケアシステムの構築:ビッグデータを活用した情報プラットフォーム

◆斉藤健一議員 まず、できるところから改善をしっかりお願いしたいと思います。

4番、地域包括ケアシステムの構築について、(1)ビッグデータを活用した地域包括ケアシステムの実現に向けて質問いたします。高齢化が進む中、介護が必要になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築をさらに進める必要があります。

しかし、現状は多様な主体が様々なサービスを断片的に提供している状況であり、在宅を基本とした生活を継続していくためには、在宅医療、看護、介護関係者の連携による切れ目のないサービス提供が重要であるとともに、高齢者数の増加を踏まえた在宅医療、介護サービスの拡充が必要になります。また、健康長寿の延伸に向け、疾病予防と健康増進、介護予防を中心とした取組についても、効果的に進めていく必要があります。これらの課題は、どの自治体も抱えている課題であります。

その中で、会派で先日視察に行きました福岡市では、これらの課題を解決するためビッグデータを活用して、1、データ集約システム・ケアベース、2、データ分析システム・ケアビジョン、3、在宅連携支援システム・ケアノート、4、情報提供システム・ケアインフォの4つのシステムで構成されるICTを活用した情報基盤、福岡市地域包括ケア情報プラットフォームを構築することにより、地域包括ケアシステムの早期実現を目指しております。特に2のデータ分析システム・ケアビジョンでは、データ集約システムで蓄積されたビッグデータを基に地域ニーズの分析や課題の見える化を行い、科学的エビデンスに基づく最適な施策の企画、立案を実現、チャート図や地図情報を用いた現状分析の機能に加え、個人の出生から死亡までのライフログに基づく医療費、介護費の将来設計や、主病別の介護認定状況などの相関分析ができる点が特徴であり、新たな仮説を見いだす気づきや発見を促すことにもつながっています。

具体的には、九州大学と連携したデータ分析の結果、市民が将来要介護状態になることを予防するには、やせ過ぎ、歩行者速度の低下を防ぐこと、そして朝食を食べることなどが重要であることが明らかになりました。本市においても、福岡市のようにビッグデータを活用したさいたま版の情報プラットフォームを構築し、地域包括ケアシステムの早期実現を目指していくべきと考えますが、市の見解を伺います。

◎清水勇人市長 斉藤健一議員の御質問の4、地域包括ケアシステムの構築について、(1)ビッグデータを活用した地域包括ケアシステムの実現に向けてについてお答えしたいと思います。

地域包括ケアシステムの推進につきましては、さいたまいきいき長寿応援プラン2023を策定し、高齢者福祉及び介護保険制度の運営に係る基本方針、基本目標、また施策展開及び実施事業等を定めて各種施策に取り組んでいるところでございます。

議員御指摘のビッグデータを活用した地域包括ケアシステムの実現につきましては、私も大変重要なものと認識しております。本市としても、例えば全国の複数の自治体が参加しております日本老年学的評価研究、いわゆるJAGESの共同研究に令和元年度から参画しております。この取組を通じまして、日常生活や社会活動の状況などを複合的に分析することが可能となり、その結果は本市の高齢者の特徴や施策の在り方を含んでおり、地域分析のツールとしても、各区や日常生活圏域単位での地域づくりに活用しているところでございます。

また、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、市内で行われている住民相互の支え合いの活動などの社会資源情報をまとめました地域社会資源データベースを構築しております。このデータベースでは、活動内容をウェブ上で公開するとともに、地図情報と組み合わせて表示するなど、視認性や検索性の向上を行っております。

いずれにいたしましても、各種統計や施策、事業に係る数値などを共有し、これらのデータを分析することによって、市民ニーズや課題の把握、また解決策の企画、立案等に生かしていくことは、地域包括ケアシステムの推進にも有効であると考えておりますので、議員御紹介の福岡市をはじめとする先進市の事例なども参考にしながら、本市に適したデータの利活用について研究検討してまいりたいと考えております。

◆斉藤健一議員 市長、答弁ありがとうございます。

やはりこの130万人を超えるさいたま市でビッグデータを活用した地域包括、そのためには情報プラットフォームを構築する専門チームを、そういう組織をつくるべきだと考えますが、市長の考えはいかがでしょうか。

◎清水勇人市長 それでは、斉藤健一議員の再質問にお答えしたいと思います。

各情報につきましては、それぞれの所管が保有しておりますので、有効に活用できる必要な情報などを見極めながら、他局と連携して構築していくことを検討していきたいと思います。今、さいたま市でも、環境と健康サービスなどを含めたスマートシティさいたまモデルのプラットフォームをつくっているところでありますが、さらにそういったものを拡充していくことも必要だろうと思っておりますし、幾つかの情報を複合化させて分析をしっかりとして、そのための対策、またそれがしっかりとした施策として機能しているのかどうかという検証も含めてやっていくということは、すごく重要だと思いますので、今後もそういうことも含めて検討していきたいと考えております。

DX推進による市民サービスの向上:行政のRPAとAI-OCRの全庁導入

◆斉藤健一議員 ぜひ市長のリーダーシップに期待したいと思いますので、よろしくお願いします。

最後の質問に移ります。5番、DX推進による市民サービスの向上について、(1)行政のRPAとAI-OCRの全庁導入について質問いたします。さいたま市は、2019年にNTT東日本とRPA及びAI-OCR活用実証実験以降3年が経過しましたが、全庁への本格導入はどの程度進んでいるのでしょうか。本庁舎や区役所などの職場では、RPA及びAI-OCRの恩恵となる職員の定例的な作業負担を縮減し、その働き方改革を実現することで、目に見える市民サービスの向上までつながっているとは思えないように見られます。このRPA及びAI-OCRの全庁導入を実現するための大前提は、清水市長のトップダウンによる強力なリーダーシップの下、全庁に浸透させる政策として、市長の後ろ盾を武器に情熱を持って取り組む職員体制が必要であると考えます。

既に全庁導入が進んでいる大分県別府市では、2019年に市長がデジタルファースト宣言を行い、市民サービスのデジタルファースト、効率的な行政運営のデジタルファーストとしてRPAの全庁展開を目指しました。特に別府市では、RPAシナリオ作成を内製にこだわり、職員で開発者の育成にも取り組み、全職員がRPAを利用することは当たり前を基本に、外部委託ではなく、自分の仕事を自らの考えでRPAを活用し作成できるようにして、その結果、働き方改革で空いた時間を市民に寄り添う時間に充てるなど、市民サービスの向上につなげております。

DX推進をうたっているさいたま市は、RPA及びAI-OCRの全庁導入への加速をアップさせ、DX推進施策でありますデジタル八策の早期実現に結びつけ、市民が実感できるRPA全庁導入による市民サービスの向上を図ることについて、さいたま市の今後の取組を伺います。

◎真々田和男都市戦略本部長 斉藤健一議員の御質問の5、DX推進による市民サービスの向上について、(1)行政のRPAとAI-OCRの全庁導入についてお答えいたします。

RPAにつきましては、平成31年3月から令和元年8月末まで、敬老祝金受付入力業務など10業務について活用の実証実験を行い、定型的なデータ入力業務などあらかじめ用意されているデータの単純な入力作業で、特に効果を発揮することが確認できました。これを受けまして、令和元年度中に賃貸借料支出命令作成業務など2つの業務について、継続して運用を行いました。次いで、令和2年度は国民健康保険税減免申請入力業務など、新たに11の業務のRPAシナリオを開発、令和3年度は新型コロナウイルスワクチン対策室で行う転入者接種歴照会業務など、さらに12業務についてRPAシナリオの開発を行い、令和3年度はこれらのシナリオの運用により、約4,000時間の職員の作業時間の削減効果が出ております。

RPAのシナリオ作成については、プログラミング知識がなくても利用できるのが特徴と言われておりますが、実証実験では一定のスキルが必要であったことや、シナリオがきちんと管理されていないと、作成した職員が異動した場合に、そのシナリオのメンテナンスができなくなり、業務に支障が出るおそれがあるために、これまでデジタル改革推進部の職員がシナリオの作成を一手に行ってまいりました。

一方で、議員御指摘のとおり、業務をより理解している所管課が行うことで、効率的な開発が期待できることから、所管課に対するRPA作成研修の実施やテンプレートの作成など、所管課自ら開発できる環境の整備を令和3年度から並行して進めているところでございます。この結果、今年度から税と国民健康保険の部門で、自ら作成したシナリオの運用も始まっております。このように本市でも、RPAシナリオ開発の内製化が全庁に広がりつつあるところでございます。

また、AI-OCRについては、今年度から公立保育園賄い材料費請求書の運用を開始しており、ほかにも開発中のものがあります。高度なスキルは不要なため、所管課において設定から運用まで行っておりますので、RPAと同様に市長のリーダーシップの下、全庁に広め、DX推進による市民サービスの向上と業務効率化を図ってまいりたいと考えております。

◆斉藤健一議員 本日、私が質問した項目は、全て市民の声を代弁した質問となっております。ぜひ前向きに市民の声だと思って検討していただくことをお願い申し上げて、私の質問を終了といたします。(拍手起こる)