本日10月6日、決算特別委員会(病院事業会計)で質疑に立ちました。テーマは、市立病院の医師確保と働きやすい職場づくりです。
市立病院は、救急医療や周産期医療などを担う地域医療の要です。しかし令和7年度末の医師の充足率は83.6%。計画159人に対し実員133人と、26人の欠員が生じています。
そこで次の4点を質しました📝
✅給与費の不用額(約3.3億円)と、医師の欠員が診療体制に与えた影響
✅研修や学会に参加しやすい勤務体制の確保
✅院内託児室の柔軟な運用など、女性医師・子育て世代への支援
✅約19.4億円の赤字を踏まえた、今後の人材確保と経営改善の方針
医療に携わる皆さまが安心して働ける環境こそ、市民の命と健康を守る土台です。持続可能な医療体制の実現へ、これからも全力で取り組んでまいります💪

○斉藤健一委員 おはようございます。公明党の斉藤健一です。
市立病院は、本市の高度急性期医療の救急医療、そして周産期医療などを担う地域医療の要であります。持続可能で質の高い医療提供体制を維持するためには、優秀な医師や看護師、医療技術員などの人材を安定的に確保し、医療従事者がやりがいを持って安心して働ける環境を整えることが重要課題であります。
我が会派におきましても、令和9年度予算要望において、医療従事者の処遇改善や働きやすい職場環境づくり、また医療DXの推進による負担軽減などを強く要望しております。この観点から、令和7年度の決算執行状況と事業成果について質疑したいと思います。
はじめに、第1に給与費における不用額の発生要因と職種別の欠員状況について伺います。
令和7年度の給与費は、予算現額144億4,661万円に対し、決算額141億1,212万円となり、3億3,448万円の不用額が生じております。この主な要因として、職員の欠員が挙げられていますが、令和7年度末時点の充足率を見ると、看護職員や医療技術員が97.9%であるのに対し、医師の充足率は83.6%と落ち込んでおり、計画159人に対して実員133人と26人の欠員が生じている状況であります。この医師の欠員が給与費の不用額にどう影響しているのか、また診療体制や病床稼働率、現場の医師への負担増にどのような影響を与えたのか、分析と見解を求めます。
○病院総務課長 お答えいたします。令和7年度予算における医師の給与費につきましては、予算編成時点において配置見込みの人数を134人として積算しておりました。このため、人員配置計画上の人数であります159人との差による医師の欠員が不用額に直接影響したものではないと考えております。
給与費の不用額の主な要因ですけれども、医師以外の職種において、育児休業の取得者が想定を大きく上回ったこと、また時間外勤務手当の支出が当初見込みを下回ったというところが要因であると考えております。
診療体制や病床稼働率につきましては、医師以外のほかの職種にも左右されるため、直接の影響を図ることは難しいと考えておりますが、必要数を満たせないことによる負担は生じているものと認識しております。このため、医師の業務の一部を他の職種が担うタスクシフト、タスクシェアの推進、それから招聘医師の活用など、医師の負担軽減に努めてきたところでございます。
○斉藤健一委員 分かりました。 次の質疑に移ります。
研究研修費の不用額と医師等のキャリア支援、研さん環境について伺います。
質の高い医療を提供し、医師や医療従事者の着任、定着を促す上では、学会発表や研修参加など、研究、研さん環境が非常に重要であります。しかし、研究研修費においては、予算現額8,111万円に対し決算額6,288万円で、1,822万円の不用額が発生しております。
不用額の理由として、研修や学会等へ参加する職員数が見込みを下回ったとされていますが、多忙を極める現場において、意欲ある医療従事者が十分に研修や学会へ参加できる勤務体制やサポート体制が確保されていたのか、課題と取組成果をお聞かせください。
○病院総務課長 お答えいたします。 令和7年度につきましては、医師、その他の職種における研修や、学会への参加について、適正な執行とするため、参加の必要性ですとか参加の人数、参加方法などを個別に精査した結果、不用額が生じたものでございます。
また、予算積算時点におきましては、学会の開催地ですとか参加人数、それからオンライン開催の有無などが確定していないこともございましたことから、一定の見込みにより計上しておりましたが、執行の段階において詳細を確認した結果、当初の見込みを下回る支出となったものでございます。
なお、医師や看護師、医療技術員ともに専門性の向上に必要な研修、学会への参加は適切に実施したところでございます。
今後も、医療従事者の専門性を高めるため、意欲ある医療従事者が必要な研修、学会に参加できるよう支援を続けていきたいと考えております。
○斉藤健一委員 分かりました。次の質疑に移ります。
女性医師、子育て世代への支援と職場環境整備の成果について伺います。
本市では、医師宿舎の借り上げや、看護師寮しらさぎ寮の運営、さらには院内託児室の運営を実施しておりますが、院内託児室においても618万円の不用額が発生しております。利用ニーズに即した柔軟な運用が求められます。
また、令和7年度には、生産性向上・職場環境整備等事業給付金2,548万円などの補助金を導入されていますが、これらの施策を通じて、女性医師や子育て世代の医療従事者の離職防止、定着にどのように寄与したのか伺います。
○病院総務課長 お答えいたします。令和7年度の院内託児室の利用者数でございますが、前年度から1.2倍となっておりまして、特に女性医師の利用者は月平均4.0人と、令和6年度の2.1人から大きく伸びておりまして、子育てをしながら働き続ける環境整備の一助としての効果を感じております。
なお、令和8年度で恐縮ですが、さらに利用者が増えまして、10月1日時点で6人の女性の医師が院内託児数を現在利用しております。
医師宿舎、それから看護師寮につきましては、職員の居住支援策ということで運営をしております。人材確保や定着を支えるための環境整備に努めてきたところでございます。
それから給付金ですか、生活性向上の給付金につきましては、雇用する職員の賃金改善に係る経費として給付を受けておりまして、院内託児室の環境整備に加えまして、給与改定による生活支援の両面から、離職防止、定着が図られているものと考えております。
○斉藤健一委員 分かりました。最後の質疑をしたいと思います。
今後の医師、医療従事者の確保と持続可能な病院経営についてです。
令和7年度の病院事業会計の当年度の損益は、それでも大変頑張っていただきましたが、数字の上ではマイナス19億4,000万円となり、依然として厳しい赤字状況にあります。病床稼働率の向上と医業収益の改善を図るためにも、大学、医局等との連携強化やアクティブな医師招聘の活動、医療DXによる書類作成業務の効率化など、抜本的な人員確保と定着策が必要です。
決算を踏まえて、病院経営部の今後の取組方針について見解を伺います。
○病院総務課長 お答えいたします。現在、当院では全職員が一丸となって経営改善に取り組んでいるところでございます。
また、こうした中、医師をはじめとする医療人材の確保は重要課題であると認識しております。このため、引き続き関連病院の医局との連携強化ですとか、医師確保に向けた取組を進めますとともに、タスクシフト、シェアの推進や、医療DXの活用による業務の効率化などにより、職員が働きやすい環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
また、これらの取組の効果を検証しながら、次期中期経営計画の中で将来を見据えた最適な人員体制について検討を進めますとともに、必要な医療が将来にわたり安定して提供できる病院を目指して、全力で病院再生に取り組んでまいりたいと考えております。
