会議:令和8年2月予算委員会 / 開催日:2026-03-02 / 役職:委員(予算委員会) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム
法定研修の受講料補助:障害政策課・介護保険事業者指定事業の新制度
◆斉藤健一委員 公明党の斉藤健一です。
初めに、168ページ上段の障害者支援事業、障害政策課と186ページ下段の介護保険事業者指定事業について一緒に質疑させていただきます。
令和8年度当初予算案に盛り込まれた法定研修の受講料補助について質疑します。
昨年9月定例会、保健福祉委員会の議案外質問で、地域福祉を支える高齢者・障害者施設の主任介護支援専門員や相談支援専門員の処遇改善と人材確保の観点から、市独自の補助制度の創設を要望いたしました。長寿応援部長、障害福祉部長から前向きな検討の答弁をいただき、今般、予算案に介護支援専門員等研修への支援や障害福祉サービス従業者養成研修への支援が盛り込まれたことは評価します。
つきましては、新制度補助制度について、1点目、事業目的、2点目、対象者、3点目、具体的な支援内容の3点をお伺いします。現場職員が希望を持って働き続けられる環境づくりのため、明快な御答弁をお願いいたします。
◎障害政策課長 初めに、障害政策課の所管分からお答えさせていただきます。
目的ですけれども、障害福祉分野の人材確保が喫緊の課題となっている中において、その中でも視覚障害者を支援する同行援護従事者、それからサービスの利用計画を作成する相談支援専門員、この不足が課題となっている中で、今回、研修費の一部を補助することで受講負担の軽減、それから資格取得の促進、現場の人材確保と事業所数の確保を目的としております。
対象者ですけれども、本年4月1日以降に同行援護従事者の研修、それから相談支援専門員の初任者研修及び主任相談支援専門員の研修を受講した方を対象としております。
支援の内容ですけれども、対象者に対して受講料を助成するものですが、相談支援従事者の研修につきましては2万3,000円、主任相談支援専門員については2万7,000円、同行援護従事者研修については2万8,000円をそれぞれ上限として補助を行うものでございます。
◎介護保険課長 続いて、介護保険分野についてお答えいたします。
介護支援専門員等の研修への支援のまず目的については、介護支援専門員の人材の確保だけでなく、介護支援専門員の他自治体への人材の流出の防止を目的としております。あと、ほかにも将来的な人材の確保ということで、これについては介護福祉士、基本的な資格になるそちらの試験の費用の支援も行うものとしております。
対象者は、現時点で考えているのは、申請日の時点で市内に所在する事業所に3か月以上勤務している者、申請は法人が行う。当然お一人で事業を行っている一人ケアマネ様についても対象とするものでございます。
具体的な支援の内容は、従来、県補助があるものの例えば資格の更新とかそういった費用については、県補助と同額のレベルまで。この試験を受けることによって新たな資格を得たりとか、あと、研修で復職であったりとかステップアップできるような研修については、県補助を除いた額の4分の3を支援すると、こういった方式で予算を提出しております。
介護人材の確保:スケッター事業と業務切り出し研修の国庫補助
◆斉藤健一委員 引き続き、介護保険事業者指定事業の人材確保について質疑いたします。
昨年12月の議案外質問において、私は、介護人材不足の解消としてスケッター事業の導入を提案し、部長からは、事業者から話を伺うなど研究を進めるとの答弁をいただきました。また、今定例会の照喜納議員の代表質疑にしても、市内介護事業者の意向を確認することが重要との答弁がありました。しかし、介護人材不足による現場の困り事は、悠長に研究や意向を確認している時間はありません。前回の答弁でも部長が認められたとおり、市内では昨年だけでも28もの事業所が人材不足で廃止し、18事業所が休止しています。政令市では北九州市、仙台市、熊本市、福岡市で、県内では川口市、久喜市など他都市のように10分の10の国の補助金を活用し、業務切り出し研修を導入することで、現場の負担軽減と受入れ体制の整備に市として積極的に取り組むべきではないでしょうか。
つきましては、以下の3点について伺います。
1点目、他都市同様に、厚生労働省の補助金申請準備を早急に進めるべきです。
2点目、スケッター事業者と連携協定を結び、業務切り出し研修を積極的に提供し、現場がボランティアを受入れやすい環境を整備すべきです。
3点目に、未経験者の活用や現場負担の軽減策として、スケッター事業を具体的に推進するべきだと考えます。
本市の具体的な対応と今後の方針について伺います。
◎介護保険課長 お答えいたします。
まず、国の補助金に関してですが、補助金に関する通知は、先日2月26日に埼玉県を通じて本市のほうにも届いたところでございます。この中で、この事業を実施するには国庫補助の協議が必要でありまして、その条件として、事業の内容について関係者のコンセンサスを得られていることが必要であると条件づけられております。要は、介護のサービスの事業者のほうと同意ができているかと、そういった観点だと理解しております。
さいたま市の現状としては、介護未経験者を有償ボランティア等としてマッチングすることについては、現時点では介護事業者のコンセンサスが得られている状況ではないことから、今回の補助事業については手挙げを見送ろうと考えております。
生活困窮者自立支援事業:進学応援教室への制度分割と国の制度趣旨
◆斉藤健一委員 やはり現場は本当に人材不足で困っております。その困り事を解消するためなら、何でも取り組もうという姿勢で検討をお願いしたいと思います。
次、164ページ下段の生活困窮者自立支援事業について、こちらは午前中、出雲委員からも質疑がありましたけれども、もう少し納得いく答弁をお願いしたいと思って質疑いたします。
1点目に、進学応援教室への制度分割と国の制度趣旨からの逸脱について。
令和8年度からこれまで一体的に運営されてきた中高生の学習支援教室を、中高生対象教室11教室と進学応援教室2教室に制度分割する方針が示されています。これまで合格率100%の成果を上げていた進学応援教室をわざわざ制度として分割する必要があったのでしょうか。なぜ制度分割にすることにしたのか、この分割は国の子どもの学習・生活支援事業に関するガイドラインと適合しているのか質疑します。
市は、分割の根拠としてアンケート結果を上げていますが、そもそも困窮や家庭環境に困難を抱える子供に対し、学習支援か居場所支援かを単一選択される設問自体が実態を捉えておらず、不適切です。生活困窮者自立支援法における学習・生活支援事業は単なる受験対策ではなく、子供が安心して過ごせる居場所の中で自己肯定感を育む包括的な支援が目的です。市の要求水準書を見ると、書面上は連携等がうたわれ国の基準に適合させているようですが、進学応援教室からは居場所という言葉が消え、教室内での完結が主となっています。居場所と学習を切り離すことは、包括的な支援という国の制度の本来の趣旨や精神から明確に逸脱していると考えられます。福祉局が福祉的観点を歪めて、そこまで進学重視の分割方針にしようとした明確な理由と事業制度の目的から明確に逸脱していないという根拠を示していただきたいと思います。
◎生活福祉課長 お答えいたします。
進学応援教室ということで分割したのは、委員からもお話があったと思うんですけれども、利用者からのニーズも確認して学習への意欲が高まっている部分も判断したので、そういったところに少し重点的な重きを置いた部分の教室ということで設置させていただきました。当然それ以外に既存の学習支援と居場所を兼ねた両方を主にした中高生教室もございますので、逆に生徒さんから考えると、自分がどういうところで勉強をしたいかというところの選択肢が増えたと私は考えております。
そして、国の制度についてなんですけれども、国の制度としてのその子供の学習・生活支援事業というのは、貧困の連鎖を防止するための取組として、学習支援を中心としながら生活支援、習慣や育成環境の改善等の支援を行うものということで私たちは理解しております。学習支援事業自体は、その進学応援教室、中高生教室全部合わせて1つの事業と考えておりますので、特に逸脱しているとは考えておりません。
生活困窮者自立支援事業:不明瞭な積算根拠と教室間の予算配分の格差
◆斉藤健一委員 再質疑、最後にしたいと思うんですけれども、次に確認したいのが、不明瞭な積算根拠と著しく不平等な予算配分についてお聞きします。
次に、子供たちに格差を持ち込む異常な予算配分と、その不自然な積算根拠について質疑します。今回の要求水準書に基づく積算では、新設される進学応援教室は1教室当たり年間923万円の手厚い予算がつく一方、従来の中高生対象者教室は約578万円です。目標生徒数で換算すると、進学応援教室が生徒1人当たり年間30万円であるのに対し、一般の教室は19万円です。
ここで、市に明確な答弁を求めます。この19万円対30万円という価格評価の基準、積算の根拠は何ですか。一般の中高生対象教室は、教室での支援だけでなく、不登校生や総合的な困難を抱える生徒へのアウトリーチ、家庭訪問など、はるかに業務量が多く重い役割を担っています。それにもかかわらず、教室内で完結する進学応援教室のほうが1人当たりの単価も高額になるのはなぜでしょうか。進学の意欲があると答えれば30万円コースに行け、そうでなければ19万円コースに押しつけられる。意欲がないように見える子供も含めて意欲を育てることこそが学習支援教室の本来の役割ではないですか。市自ら困窮世帯の子供たちの間に特進コースのような格差を持ち込む予算配分は、到底納得できません。このような不平等を直ちに是正し、全ての子供たちに平等かつ適正な予算配分を行うべきと考えますが、市の見解を伺います。
◎生活福祉課長 お答えいたします。
まず積算につきましては、事業として見積りを事業者さんから取ったものと、令和6年度の実績等を考慮して積算いたしました。
進学応援教室が高いのではないかというところに関しては、従来の進学応援教室は、学習に重点を置いて中学3年生や高校生を対象としてというようなぐらいの形で、今までやっていた進学応援教室は定義づけをしたんですが、今回に関しては模擬試験の受験をある程度要件に入れたりですとか、それに基づく受験対策とかをもうちょっと詳しく要求水準のほうに入れさせていただいたところから、それに対応する人材とかもある程度のもの、あとは、教室が11、2とあったとしても、ある程度必要な事務経費的なものというのは、どうしても同じぐらいかかってしまう部分もあったりすると思います。そうすると平均で、2で割った数字と11で割った数字で価格が変わってきたりとか、そういったこともあります。そういったのがトータルしてちょっと金額的に高いのではないかという意見はあると思いますが、そういった結果になりました。
ちょっと長くなってしまいましたが、実際、プロポーザル方式ということで、事業者さんを募集しましてやっているところでございます。その要求水準に関しては、中高生教室も従来にプラスアルファした、先ほども答弁させていただきましたが、生徒さんなどのアセスメントをして、より適切な支援をするというところは前回までとちょっと違っているところでございます。そういった、今よりもプラスアルファした、それを最低限に、この価格でやってくださいということで募集しておりまして、実際、応募した事業者さんがいることから、価格についてもある程度適切だったのではないかと考えております。
生活困窮者自立支援事業:プロポーザル選定の透明性と受託事業者の適格性
◆斉藤健一委員 事業者から見積りを取って、そういう積算になったというふうに受け取りました。
では、3点目に、今回のプロポーザル選定の透明性と結果について、また、今回、受託事業者の適格性について伺います。
市は、この予算を組むに当たり、一体何者から見積りを取りましたか。現在の受託NPOには、公募の段階まで新設の事実すら知らされておらず、結果的に最優秀提案者となった株式会社トライグループからだけ見積りを取り、その希望価格をそのまま採用したのではないでしょうか。
さらに、プロポーザル方式の選定委員会には、条例により学識経験者を有する者を委員として含めることが定められていますが、今回の選定委員会にはそのような学識経験者は含まれていたのでしょうか。そうでなければ、初めからこの特定の塾企業ありきで事業選定の制度設定が行われたのではないかという疑念を持ちます。プロポーザルの透明性と平等性に重大な疑念を抱かざるを得ません。
さらに、問題なのは、この企業自体の適格性です。同者は、2019年度に本市の事業を受託した際、当初から1か月もスタッフが確保できず開設できないという実質的な債務不履行を起こし、市民から多数の抗議を受けました。最近でも春日部市の学童保育事業において、職員を確保できず、東京高裁で債務不履行により損害賠償3,000万円の返還が確定したと報じられています。また、近隣市の状況を見ても、生徒の欠席連絡を東京のコールセンターで受けるなど、緊急事態に現場で対応できる体制とは到底思えません。このような、過去に重大トラブルを起こし体制に懸念のある企業に対して、なぜこれほどの優遇処置を取り、多額の公金を投じるのか。選定プロセスの透明性と平等性が著しく欠如していると言わざるを得ません。
この不透明な選定経緯について明確な説明と、過去に不祥事を起こした事業者が同じ事故を起こさないという担保をどのように捉えたのか、説明を求めます。
◎生活福祉課長 お答えいたします。
すみません、かなりたくさんあったのであれなんですけど、まず、そうですね、選定委員会に関しては、内部の……
◎生活福祉課長 予算に関しては3者から取りました。13教室の分ですとか、2教室とかというものも参考に取りましたが、それは確かに1者だけというのはあります。
ただ、予算のその取り方に関して言えば、特にその段階ではそういう細かい中身のところは決まっておりませんので、従来のをベースにして要求、作成をお願いしているところでありますので、特にどこ、その特定な事業者のところだけを考慮してとかそういった考えはありません。
あと、それが一つですね。で、それと、その選定委員会の話になりますが、そちらにつきましては、内部の部署のところです。今回に関しては、子育て--児童扶養手当とかの所管ですとか、あとは子供の青少年とかの政策に関するところ、あとは教育委員会ですね、入れまして、それと、生活保護の現場の担当と、生活福祉課のほうを入れて構成しております。
なお、前回のプロポーザルのメンバーについても大体同じような形で、やっぱり内部委員ではありましたが、同じように生活保護の担当ですとか、児童扶養手当の者ですとか、放課後児童クラブの担当ですとか、ほぼ同じような構成でやっておりまして、結果は違う状況でございました。そのため、やはり同じように一部の業者のために何かを構成しているという考えは全くありません。
結果的に2者が応募していただいたところです。本来ですともともとプロポーザル方式ですので、私たちだけでは想像できない、考えつかない部分も、アイデアとかをいただきたいところでしたので、もっと幅広くて応募していただきたいところでしたが、今回は結果として2者だったというところで考えております。
◎生活福祉課長 すみません、長くなってしまって。ごめんなさい、事業者のその過去の話になりますが、前回、令和元年だったと思いますが、そこの事業に関しては、まず、そもそも一般競争入札でやっていたというところと、あとは、どうも調べたところ、当時のそれぞれの担当監との連携がうまくいっていない部分があって、結果として目標としていた教室開設の日に間に合わなかったと、そういう重大な事故が起きました。当然そういったリスクが出てくる可能性、それはどの事業者が取っても、そのリスクというのは想定し得ることなので、それが二度とないように、我々も肝に銘じて事業者と綿密に打ち合わせをして、また令和8年度の予定するその教室の開催に向けて準備していくつもりで取り組んでいるところでございます。
◎生活福祉課長 繰り返しになりますけど、そこは入っておりません。
生活困窮者自立支援事業:見積りと予算上限額・1人当たり単価・スタッフの引き継ぎ
◆斉藤健一委員 まず、この進学応援教室の、この2教室だけの見積りは1者だけですよね。
◎生活福祉課長 1者だけです。
あとは、実際の実績等を考慮すれば十分かと思いまして、今回に関しては1者ということにいたしました。
◆斉藤健一委員 だけど、この予算上限額と5,539万円は、見積りの金額とほぼ同じじゃないんですか。
◎生活福祉課長 見積りとは同じではないと考えております。当然、実績とかを踏まえて調整はしておりますので。その当初の積算をした話ですよね。
◆斉藤健一委員 いずれにしても、子供1人当たりの単価がこんなに違うわけですよ。
で、中高生対象教室のほうが絶対負担が重いのに、なぜこちらの1人当たりが低いのかと。
それと、先ほど絶対にスタッフを減らせないと言ったけれども、今の受託事業者に、今ある進学応援教室のスタッフを残してほしいという依頼はしていませんか。
◎生活福祉課長 お答えいたします。
先ほど来から金額の話が出ているんですが、実績を考慮して積算をしている側面もあります。ということはですね、今までの事業より、そのグレードを下げてとかそういう想定はしておりません。今まで取り組んできた事業は、最低限の担保はできていると考えております。
で、先ほどもちょっと申し上げましたが、この学習支援事業は、完全に進学応援教室と中高生教室と別物と考えているわけではなくて、あくまで、教室の性格は別なんですけど、この2つの教室を一体として学習支援事業と考えておりますので、当然利用する生徒の状況に応じて、例えば先ほどにもちょっとお話はさせていただいたかもしれないんですけど、最初にどちらかの教室に入ったところで、実際その利用していただいたところで、やはり生徒さんの思ったものと違うとか、あとは授業がなかなか自分に合わないとか、そういったものがあった場合はニーズを聞き取って、逆に進学応援から中高生教室、その逆と、そういった異動も想定して考えておりますので、そこにつきましては当課が中心となって、事業者と協力してスムーズに連携、そういった異動をして、その生徒さんのニーズになるべく応えられるように取り組んでいきたいと思っております。
◎生活福祉課長 すみません、漏れてしまいました。申し訳ありませんでした。
今のスタッフを残してほしいという依頼は、特にございません。

