会議:令和1年12月定例会 / 開催日:2019-12-02 / 役職:議員(本会議) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム

子育て支援:障がい児通所支援の受給者証の早期交付

◆斉藤健一議員 本日のトリを務めさせていただきます、公明党さいたま市議会議員団の斉藤健一です。今回の一般質問も市民相談を受けた中から、福祉行政を中心に質問させていただきます。

1、子育て支援について、(1)障がい児通所支援の受給者証の早期交付について。発達障害の疑いのあるお子さんを早期発見、早期療育として、児童発達支援・放課後等デイサービスに通所希望された場合、利用するためには市交付の受給者証が必要であります。その受給者証の交付には、申請書のほかに診断書または医師による意見書と、利用計画書案の書類が必要で、各区役所の支援課に相談されてから受給者証の交付まで3カ月以上かかっている状況です。交付まで時間が長くかかる要因は、医師による診断書が子供のかかりつけの医療機関では作成していただけないケースが多く、ほとんどが市の療育センターひまわり学園、またはさくら草を紹介され、市の療育センターでは相談から初診までに約3カ月待たされる状態です。

また、利用計画書案も、保護者がみずから作成するセルフプランもありますが、初めて作成することになれていない保護者は、児童相談支援事業所の相談支援専門員に依頼いたします。しかし、専属の専門員が少なく、継続も含めた作成数が増加しているため、1カ月以上待たされる状態です。子供の成長は早く、保護者にとっては子供の成長が心配で、少しでも早く子育て療育が開始できるように受給者証の早期交付が求められています。

国の厚生労働省では、受給者証の交付の判断として、診断書を必要書類に明記していません。政令指定都市でも、札幌市や横浜市や京都市は、診断書や医師の意見書以外でも判断しています。さいたま市においても、各区保健センターの保健師さんの意見で発達支援の判断にするなど柔軟な対応はできないでしょうか。

2つ目の利用計画書案の作成日数を短縮するためには、相談支援専門員の常勤の専従者をふやす必要があります。この表を見てください。さいたま市は1事業者当たりの作成数は119.6件と、20政令指定都市の中で3番目に負担が多くなっています。

次に、相談支援専門員1人当たりでは54.3件と、把握している12政令指定都市の中で4番目に負担が重くなっています。このことは、依頼される計画数に対して専門員の人数が少なく、専門員の負担が重いと言えます。さいたま市は、各事業所の専門員の増員支援や作成依頼が3月から4月に集中しているため、集中の緩和策を講じるなど利用計画書案の短期作成を図り、保護者の相談から1カ月程度で受給者証を交付できるように取り組むべきだと考えますが、市の見解を伺います。

◎清水恒男保健福祉局長 斉藤健一議員の御質問の1、子育て支援について、(1)障がい児通所支援の受給者証の早期交付についてお答えいたします。

児童発達支援は児童福祉法に基づくサービスであり、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練等を行うものであります。サービスの対象となる児童は、身体、知的または精神に障害のある児童等であり、申請の際には障害者手帳または特別児童扶養手当等を受給していることを証明する書類の提出を求めております。

また、障害者手帳を有しておらず、手帳等も受給していない場合には、療育の必要性が確認できる客観的な資料として医師の診断書または意見書の提出を求めております。しかし、医療機関においては、受診の予約を行ってから診察までに数カ月を要するため、すぐに診断書を作成してもらえない場合があるということに関しては認識しております。こうした現状を踏まえ、今後は医師の診断書だけに限らず、療育の必要性が確認できる資料の活用について、他自治体の状況等を参考にしながら検討してまいりたいと考えております。

次に、障害児支援利用計画案作成については、面談等に時間がかかることも多く、計画案の内容についてもサービス利用に限定されるものではなく、生育歴や家族環境等の把握に時間を要することから、作成には1カ月程度の期間がかかっていると認識しております。計画案の作成が特定の時期に集中していることが、作成に時間を要する原因となっているところでした。

そこで、本年4月から、計画案作成時間の短縮として未就学児の障害児通所支援の支給決定期間の終了日を、各年度末から対象児の誕生日の属する月の末日にすることとしました。今後とも、今年度からの取り組み結果を踏まえ、他自治体の取り組みも参考にしながら、障害児支援利用の計画案の作成時間を少しでも短縮できるように努めてまいりたいと考えております。

東部地域への療育センター機能の設置

◆斉藤健一議員 今3カ月ほどかかっているのを一気に短くするのは難しいと思いますが、一日でも短縮できるように最大の取り組みをお願いしたいと思います。

(2)東部地域への療育センターの機能設置について。現在さいたま市には療育センターが2カ所ありますが、先ほどの受給者証の交付申請の診断書を作成したり、そもそも発達障害の診察を希望しても、相談してから初診まで約3カ月待たされる状態です。東部地域には療育センターがないため、特に医療的ケア児を持つ岩槻区、見沼区の方が西区まで通院することは保護者の負担が大きく、大変苦労されています。東部地域に療育センターの設置要望は、毎回議会で公明党会派から質問させていただいております。9月、小森谷議員の代表質問の答弁では、障害児の子育て支援には療育センターの重要性と身近な地域で療育を受けられるようにすることの必要性については認識を持っているとのことでしたが、東部地域の療育センター機能の設置については、公共施設マネジメント計画の整合性等の課題があるため難しいとのことでした。しかし、この整合性について、新規の新設は難しいと思いますが、例えば築40年が経過し、中規模修繕計画のある岩槻区府内1の8の1にあります岩槻医師会岩槻支所、市民の窓口として使用している施設を療育センター機能を兼ね備えた複合施設としての修繕計画に変更して、療育センターの機能設置を目指すことはできないでしょうか。

この表を見てください。1行目の児童発達支援の平成30年度の利用者数は、4年前より毎年ふえ続け、1.75倍の8,112人です。放課後等デイサービスにおいては、同じく毎年ふえ続け、4年前より何と2.36倍で2万221人です。改めて、毎年発達障害児がふえ続けている本市の子育て施策として、子育て楽しいさいたま市をキャッチフレーズにしている清水市長は、この状況をどのように受けとめておりますでしょうか。発達障害児の早期療育の子育て支援のためには、東部地域に療育センターの機能設置が必要と考えますが、市の見解を伺います。

◎金子博志子ども未来局長 斉藤健一議員の御質問の1、子育て支援について、(2)東部地域へ療育センターの機能設置についてお答えいたします。

本市では、障害を持つお子さんへの支援の重要性については十分認識しており、これまでも療育センター全体の体制を充実させる等、早期診断、早期療育の実現に努めてきたところでございます。しかしながら、医療の進歩や発達障害の社会的認知の広がりにより、支援を必要とする障害児等は増加傾向にあることから、初診待ち期間が平成30年度には、ひまわり学園85日、療育センターさくら草60日と長期化する傾向にあるため、特に東部地域にお住まいの利用者の方については通院されることに負担が生じていることも認識してございます。

このような状況を改善するため、療育センターの体制の充実に加えて、療育を必要とする児童が身近な地域で適切な支援を受けられるよう、かかりつけ医等を対象に研修を実施し、一部の診療を担っていただく等、地域の医療機関との連携を図っていくことや児童発達支援センターにおいて福祉サービスとして個別療育を開始する等、新たな施策に取り組んでいるところです。しかしながら、新たな取り組みだけでは、初診待ち期間の解消までに相当の時間を要することが見込まれ、また地域の偏在性についても抜本的な解消が困難である等の課題があることも認識してございます。このため、引き続き地域における適切な支援体制の構築及び連携の強化を推進するとともに、療育センターの一部機能の拡充のため、議員御提案の既存施設の活用も含めて検討してまいります。

高齢者の見守り強化:シニアサポーターセンターと薬剤師会の連携

◆斉藤健一議員 検討していただけるということなので、よろしくお願いします。また、この件につきましては、我が会派としは実現できるまで要望を続けてまいりますので、よろしくお願いいたします。

次に移ります。2、高齢者の見守り強化と介護予防について、(1)シニアサポーターセンターによる高齢者の支援強化について。高齢者がふえる中、シニアサポーターセンターでは、さまざまな高齢者の相談支援を行っております。高齢者の状態が悪くなり、同居の家族などがセンターに相談されれば支援ができますが、ひとり暮らしの高齢者や御家族と余り関係が良好でない高齢者の場合、要介護状態が重くならないと支援を求めないケースがあります。誰でも年齢とともに体は弱ってきます。そのときに要介護が重くなってからではなく、まだ軽い状態の要支援者にシニアサポーターセンターとつながることが介護予防となり、本人も健康を取り戻すことが可能になります。そのためには高齢者の体調変化に気づき、その人をシニアサポーターセンターにつなぐための見守り強化として、75歳以上の後期高齢者の約98%が調剤薬局に来られています。そこで対応されている薬剤師の先生が体調変化に気づき、本人または御家族の了解のもとシニアサポーターセンターにつなぐことができれば、介護が重くなる前の支援につながると考えます。介護予防の観点からも、さいたま市とシニアサポーターセンターとさいたま市薬剤師会が連携強化を図ることが高齢者の見守り強化となり、高齢者の生活支援にもつながると考えますが、市の見解を伺います。

◎清水勇人市長 斉藤健一議員の御質問の2、高齢者の見守り強化と介護予防について、(1)シニアサポーターセンターによる高齢者の支援強化についてお答えしたいと思います。

一般的に薬局は、多くの市民の方が利用する身近な医療等の相談窓口として、さまざまな相談を受け付けることや、処方された薬を渡す際などに訪れた高齢者の健康状態など、さまざまな情報が把握できることなど、本市の地域包括ケアシステムを推進していく上でも大変重要な役割を担っております。

こうした認識のもと具体的な取り組みとして、今年度、さいたま市薬剤師会から協定の締結を含めました連携強化の御提案をいただき、これまで市薬剤師会との協議や市担当部署での検討などを行ってきたところでございますが、その中で幾つかの課題も見つかりました。一つには、本市の地域包括支援センター、シニアサポーターセンターが、薬局を訪れた、気になる高齢者などに関する情報を本人の同意なく得られるというのは、本市の個人情報保護条例に基づきますと、法令等に定めがあるとき、個人の生命、健康、生活または財産を保護するため、緊急かつやむを得ないと認められるときなどに限られているという問題が一つございます。また、市内には500以上の薬局があることから、シニアサポーターセンターの存在や役割についての認識についても、現状では差があると考えております。また、薬局によっては、必ずしも十分理解されていないという現状もあると伺っております。このため個人情報の取り扱い、また情報提供の仕組み、ルールづくりの整理とともに、まずは薬局とシニアサポーターセンター相互の存在や役割についての理解を深める取り組みを進めることが重要だと考えております。

そこで、本年8月と10月に市薬剤師会から取り組みや連携強化の趣旨等について、シニアサポーターセンターに御説明いただく機会を設けたほか、今後、市内の薬局にシニアサポーターセンターの存在、圏域、役割などについて知っていただくためのパンフレットを配布する予定でございます。協定を含めた市薬剤師会とのさらなる連携強化につきましては、こうした取り組みを積み重ねながら検討していきたいと考えております。

通所介護サービスの質の向上

◆斉藤健一議員 シニアサポーターセンターと薬局とのお互いの仕事のあり方というんですか、それがまだ理解が十分ではない。また、いろいろな意味で課題点もあるということで、今確認させていただきました。ただ、しっかり高齢者の見守りということにおいては、協定という話も出ておりますので、ぜひ連携強化に向けて取り組みをお願いしたいと思います。

次に移ります。(2)通所介護サービスの質の向上について。通所介護サービスを利用している高齢者は、今よりも要介護が悪くならないように、できれば改善するために通われています。ただし、事業所への報酬は、要介護の重い方が多く利用したほうが報酬単位が多くなります。国の通所介護の定義には、健康状態の確認等や機能訓練を行うものをいうとあります。このことを真面目に行っている事業者は、その結果、利用者の介護が改善されると報酬単位が下げられ、事業所の収入が減額となり、その分、タイミングよく利用者がふえないと運営が厳しくなります。何より利用者の要介護を改善するための仕事と捉えている事業者のモチベーションが下がってしまい、ひいては介護サービスの質の低下につながる心配があります。

国では、改善が見られる事業所を評価しようと、ADL(日常生活動作)維持等加算を導入していますが、要介護の改善で下がった単位をカバーするにはほど遠い加算です。それでも、市内のADL加算認定事業者は10カ所あり、そのことをホームページ上でADL決定一覧として掲載しているだけで、もっと市民への認知度をアップさせ、市民の評価が上がるような紹介が必要と考えます。それでなくても高齢者の介護状態を維持することは大変なことであり、それを改善している事業者はすごく努力されていると言えます。

高齢者が健幸で生き生きと輝く、安心できる健幸長寿のまちの実現を目指す本市として、報酬金額が下がってもモチベーションは下がらないようなインセンティブを与え、そうした介護サービスの質の向上と重度の介護予防の促進を図ることについて、市の見解を伺います。

◎清水恒男保健福祉局長 答弁の前に、斉藤議員の1の(1)、こちらに関する答弁修正をお願いいたします。

先ほど、医師の診断書または意見書提出を求める例としまして、障害者手帳を有しておらず、手当等も受給していない場合というのが正確なんですけれども、その手当等を手帳等という形で、私、お答えしてしまいました。ここで訂正して、おわびいたします。

それでは、改めまして、斉藤健一議員の御質問の2、高齢者の見守り強化と介護予防について、(2)通所介護サービスの質の向上についてお答えいたします。通所介護事業所も含め全ての介護事業者は、厚生労働省令において、利用者の有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持または向上を目指すこととされています。このことから、利用者の要介護状態の維持、改善は、事業所本来の目的と認識しております。そのため、利用者の状態を改善させている事業所は、自立支援という介護保険法の趣旨に沿った優良な運営をしていただいている事業所であると考えております。

利用者の要介護度が改善することで単価が下がって減収となってしまうということにつきましては、確かに利用者1人で考えると減収となります。一方で、要介護度が改善されたことで、その利用者への負担が減り、他の利用者へのサービス提供ができるため、事業所全体では減収にならないと認識しております。しかしながら、意欲ある優良な事業所へインセンティブを与えることは大変重要であると考えているところです。

本市では、11月11日の介護の日事業として、介護のイメージアップや介護の仕事の魅力を伝えることをテーマにフォーラムを開催しております。この中で本市独自の取り組みとして、要介護状態等の改善に積極的な事業所の表彰を行い、事業所のサービス提供に対する意識とモチベーションの向上を図っております。また、市民が優良な介護サービス事業所を選択できるように、ADL維持等加算を取得している事業所の認知度を今まで以上に高めていく必要もあると認識しております。そのため、他自治体等の先進事例を研究するなど、よりよい方法を検討してまいりたいと考えております。今後も引き続き、事業所のモチベーションの維持、質の向上に向けて取り組んでまいります。

障がい者の就労支援:重度障がい者の通勤及び職場支援

◆斉藤健一議員 ぜひ改善結果を出している事業者のモチベーションが下がらず、またさいたま市にある全ての介護サービスが質の向上を目指すような、そういう事業所になるような支援を市としてぜひお願いしたいと思います。

次に移ります。3、障がい者の就労支援について、(1)重度障がい者の通勤及び職場支援について。本市では、本年度から重度障害者の在宅就労の介護サービスを開始しましたが、利用者は2名です。この支援が在宅就労以外の通勤及び職場でも介護サービスを受けられるようになれば、障害者の就労の意欲を高め、職業の選択の幅が広がり、雇用の拡大につながると考えます。そして、何より家から社会人として外出することで積極的な社会参加となり、社会のコミュニケーション能力と今後の生きる力を身につけることを推進します。

国においても、7月の参議院選挙で重度障害者の当選を機に、参議院議院運営委員会理事会において、通勤や職場等における支援のあり方について、政府において早期に検討を進め、結論を得るように求めるを決定し、障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチームを厚生労働省内に設置し、検討に入りました。本市において、国の支援を待たずに行った全国初の重度障害者の在宅就労の支援開始を決めた考えが、この支援は重度障害者が生きていくためには必要な日常支援なんだと捉えたからであります。通勤支援も重度障害者の中では、同じく生きていくためには必要な支援だと考えます。

また、同じ就労でも、在宅支援は対象になるけれども、通勤支援は対象外にすることが重度障害者の差別となり、ノーマライゼーション条例に反すると思います。もし本市の負担で重度障害者の通勤就労の介護サービスを行った場合は、現在対象人数は何人で、必要な予算額は幾らでしょうか。ぜひ国への要望も行いながら、国の支援を待つことなく、在宅就労支援と同じく市負担で重度障害者の通勤及び職場支援を行っていくことについて市の見解を伺います。

◎清水恒男保健福祉局長 斉藤健一議員の御質問の3、障がい者の就労支援について、(1)重度障がい者の通勤及び職場支援についてお答えいたします。

重度障害者の日常生活の介助や外出時における移動中の介助には、障害者総合支援法に基づく重度訪問介護のサービスがございます。国においては、通勤、営業活動等の経済活動に係る介助は認められないとの見解を示しております。しかしながら、常時介助が必要な重度障害者は、就労しているか否かにかかわらず、日常生活に係る支援が必要であります。特に在宅で就労している方については、見守りもなく、万一の場合、命にかかわる事態になりかねないことから、早急に取り組むべき課題であると考え、今年度から重度障害者の在宅就労中における支援を市単独事業として試行実施しているところでございます。こうした問題は本市に限ったことではなく、障害福祉サービスの提供は国の責任において対応すべき課題であると認識しております。そのため、通勤及び職場における支援を含め、引き続き国に対して要望を行ってまいりたいと考えております。

また、国においても本年7月に障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチームを設置し、10月には全国の重度訪問介護事業所に対し、利用者の就労状況等に関する調査を行っているところであります。今後も国の動向を注視してまいりたいと考えております。

なお、常時介助が必要な重度障害者の通勤及び職場での介助を行った場合の対象者数及び予算規模については、これまで在宅就労している方を対象に調査を行ってきたため、現在把握できておりません。

今後は、現在実施している重度障害者の在宅就労の支援事業を検証するとともに、通勤及び職場での介助が必要な方の支援のあり方につきましても、国の動向を注視しながら研究してまいりたいと考えております。

ひきこもり支援:実態調査を反映した支援

◆斉藤健一議員 重度障害者で通勤就労している人は把握していないということでありましたけれども、今回この在宅就労を市負担で支援を始めた。さいたま市にとっては、本当にすごいことだと感じております。国で検討を始めましたけれども、ぜひ実態調査をして、もし国で支援を導入したとき、すぐ市でも実施できるように今から準備をお願いしたいと思います。

次に移ります。4、ひきこもり支援について、(1)ひきこもりの実態調査を反映した支援について。ひきこもりは病名でなく、当人の生活状態を言います。一昔は、ひきこもり状態になったのは本人の甘えや親の甘やかしが原因の自己責任であるとの社会認識から、近年では長期高齢化の深刻化とともに経済的困窮や社会的孤立に至る8050問題、いわゆる親子共倒れや、5月、川崎事件の加害者、6月、練馬の被害者がひきこもりに近い状態にあったと報じられて、社会に大きな衝撃が走りました。今は社会問題、社会病理との認識に変わってきております。

そこで、国の内閣府は、2019年に40歳から64歳までのひきこもり状態を調査し、61.3万人、2016年に調査した15歳から39歳までが54.1万人と、合計推計は優に100万人を超えています。さいたま市のひきこもり人数を内閣府の推計調査に当てはめると、15歳から39歳までは約5,900人、40歳から64歳までが約6,600人で、合計すると推計1万2,500人となります。

さいたま市のひきこもり支援は、こころの健康センター内に、平成25年1月にひきこもりに特化した相談窓口として、ひきこもり相談センターを設置しました。この相談センターに平成29年度に寄せられた相談件数は延べ259件で、延べを人で見ても、本市のひきこもり人数1万2,500人に対して約2%の方しか相談されていないことになります。

これは、専門的な相談窓口を用意しても、市民の誰がひきこもりで、その中の要支援者は誰だかわからないため、相談センターの窓口は待ち受け型の支援であり、本人もしくは御家族が支援を受ける意思表示ができないと支援が機能しない相談窓口と言えます。ひきこもり支援は、当人みずから外に助けを求めることは難しいため、親切、おせっかいの一人一人に寄り添う支援でなければならないと考えます。残念ながら、ひきこもりの万能施策はありません。公的支援に相談したら、保健所を紹介され、精神病院に入院させるしかないと言われたため、相談することを諦めた御家族もおります。しかし、当人またはその御家族が社会的孤立にならないように、市として実態調査を行い、調査結果の当人もしくは御家族が寄り添う相談センターと結びつく必要があると考えます。調査方法は、地域の福祉のことをよくわかっている民生委員・児童委員や福祉関係団体にアンケート調査を行い、家族間での解決が難しいため、アンケート調査員だけがわかっているひきこもり御家族を相談センターに紹介できるように、相談センターが調査員と連携強化を図りながら支援につなげていくことが重要であります。そのためには相談センターの待ち受け型支援から、私たちから要支援者に手を差し伸べる機能に変えてひきこもり支援をしていくことについて市の見解を伺います。

◎清水恒男保健福祉局長 斉藤健一議員の御質問の4、ひきこもり支援について、(1)ひきこもりの実態調査を反映した支援についてお答えいたします。

平成25年1月に、こころの健康センター内にひきこもり相談センターを設置し、年齢制限を設けることなく相談支援、地域連携、普及啓発、人材育成を4つの柱として総合的に支援を行っております。こころの健康センターでは、昨年度、延べ3,204件のひきこもりに関する相談がありました。

ひきこもりの実態調査につきましては、ひきこもり状態に悩んでいる本人や家族への支援のあり方を検討していく上で有用と考えております。一方で、複合的な要因を抱えており、個別性が高いひきこもり対象者の実態やニーズなどを把握できる調査を行うためには、さまざまな課題を整理することが必要と考えています。このため、ひきこもりに関する実態調査については、地域で福祉に理解のある方々に御協力いただくことやアンケート調査から支援につなげる手法なども含め、多分野が協力して行うことが必要でありますので、引き続き実効性のある調査方法について研究してまいりたいと考えております。

ひきこもり状態にある方への積極的な支援については、民生委員を初め地域で支援をしてくださる方との連携が大変重要であると考えております。これまでも、みずからひきこもり相談センターへ来ることが難しい場合でも、地域で民生委員に相談することで支援につながった方もいらっしゃいました。こうしたことから、地域でひきこもりの相談に対応しているシニアサポーターセンターや障害者生活支援センターなどの関係者を対象に、ひきこもり支援に関する知識の普及、相談技術の向上を目的として、今年度中に地域支援研修の実施を予定しております。

今後もひきこもり状態に悩んでいる方々の支援として、地域の方々や相談機関と、より一層の連携強化を図るとともに、積極的な支援を行う体制の構築に努めてまいります。

◆斉藤健一議員 済みません。再質問させていただきます。

本当にひきこもりの問題は、個々、一人一人の状況が違います。そこで、埼玉県には、埼玉県から委託されて、民間の団体で埼玉県けやきの会、親の会という支援団体があります。この団体は、特にひきこもりに関して、一番、一つ共通しているということを言えば、親子関係が余り良好でない。大変親御さんが心配されている。特に親の亡き後を心配されている親御さん当事者が集まって、その中でいろいろ課題を皆さんで共有して解決していこうと取り組んでいる団体であります。

さいたま市もいろいろ研修などで、親の会から講師を呼んだりして連携をとられているようですけれども、やはりなかなか行政では見えないひきこもりの問題があります。そういう意味では、このような当事者を対象にしてやっている民間団体との連携も強化していく必要があると思いますけれども、この点も、もしよければ御答弁いただきたいと思います。

◎清水恒男保健福祉局長 斉藤議員の再質問にお答えします。

今、議員から御紹介いただきました親子関係等の当事者、そちらの方からの御意見、こういったものに関しましては大変参考になるものでございます。私どものほうとしましても、こういったひきこもりに関する当事者、そういう方たちのお話を聞く。そして、あるいはそういったグループ等からのお話を聞く。そういったことを含めまして、職員がまたスキルアップを図る。そういったことを踏まえまして、ひきこもりの方たちに寄り添って支援をしていきたい、そのように考えているところです。

浸水対策:遊水地及び貯留施設の拡大及び新設

◆斉藤健一議員 ぜひ連携強化、そしてぜひ調査研究でありましたけれども、実態調査のほうもお願いしたいと申して、次の最後の質問に移ります。

5、浸水対策について、(1)遊水地及び貯留施設の拡大及び新設について。さいたま市は、10月12日から13日に直撃した台風19号で多数の床上、床下浸水の被害が発生し、本市は被災しました。改めて被害に遭われた市民の皆様にお見舞い申し上げます。

浸水被害の主な要因は、台風の大雨による外水氾濫、内水氾濫であります。その氾濫被害を軽減させる有効手段として、河川の近くにつくられる遊水地や調整池、そして市街化区域内につくられる貯留施設があります。このたびの台風19号では、浸水対策はどのような効果をもたらしたのでしょうか。また、同じような水災害に対して、このたび床上、床下浸水被害が発生した地域などでは、ハード面として遊水地や調整池及び貯留施設の拡大及び新設についてはどのような計画を持って取り組んでいくのか、伺います。

そして、何より台風などの豪雨災害から市民の命と財産を守るために行政が責任を持って取り組む姿勢について、最後に見解を伺います。

◎土取均建設局長 斉藤健一議員の御質問の5、浸水対策について、(1)遊水地及び貯留施設の拡大及び新設についてお答えいたします。

浸水対策は、市民からの御要望や浸水被害の発生頻度を踏まえ、排水路や雨水管の整備及び貯留施設の設置を計画的に行っております。過去に浸水被害が頻繁に発生していた地域においては、貯留施設の稼働状況等により、一定の機能を確認しており、効果的な施設であると認識しております。このことから、引き続き中川、綾瀬川流域及び鴻沼川流域における流域貯留浸透施設の整備促進や新たな調節池整備を計画的に進めてまいります。あわせて、国が管理する一級河川荒川の治水対策について計画されている荒川第二調節池及び第三調節池の整備を強く要望してまいります。

今後につきましては、市民の生命と財産を守るためには市民の皆様の御協力も必要となることから、自助と共助につながるソフト対策の充実を図るとともに、引き続きハード対策を計画的に進めてまいりたいと考えております。

◆斉藤健一議員 以上で、斉藤健一議員の質問は終了いたしました。(拍手起こる)

本日の市政に対する一般質問は、これまでといたします。