<総括質疑の通告書>
1,事業の成果について→(1)費用対効果の大きい事業について・(2)新時代へのシンカの成果について・(3)予算の見直し事業について
2,DX推進について→(1)行政サービス向上の革新について
3,自然災害について→(1)防災対策について・(2)浸水対策について
4,教員の職場改善について→(1)教員の負担軽減について・(2)保護者からのカスハラ対応について・(3)教員定数の確保について
5,少子化対策について→(1)少子化対策の取り組みについて
6,法令遵守について→(1) コンプライアンス強化について

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1,事業の成果について→(1)費用対効果の大きい事業について・(2)新時代へのシンカの成果について・(3)予算の見直し事業について

◆斉藤健一委員 公明党の斉藤健一です。会派を代表して総括質疑をさせていただきます。1、事業の成果について、(1)費用対効果の大きい事業について質問します。
さいたま市総合振興計画基本計画の実施状況報告書で、A評価の目標が上回って達成が85事業とありました。その中で、公民連携など活用して、費用対効果が多く見られた主な事業とその理由について伺います。
次に、(2)新時代への進化の成果について質問します。
令和5年度の当初予算編成では、ポストコロナを見据えて、さいたま市の新時代への進化に取り組む予算として、4本の柱を立てて予算を組み立てられました。それぞれの柱に対して、象徴的な事業と新時代への進化の成果についての評価を伺います。
(3)予算の見直し事業について質問します。
令和5年度の決算を終えて、予算の見直しが必要と思う事業の考え方について伺います。特に、予算執行率が低い事業や、不用額や流用額の大きい事業について、当初予算額の見直しを行うことについて見解を伺います。

◎髙橋副市長 斉藤健一委員の御質疑に順次お答えさせていただきたいと思います。
まず、1の(1)でございますが、実施状況報告書における事業の評価につきましては、各事業の目標指標それぞれにつきまして達成率を算出し、算出した各目標指標達成率の平均値が110%以上となる場合にA評価、目標を上回って達成としております。A評価となった令和5年度の事業のうち、行政のみで実施するよりも、民間事業者等と連携して実施することで、より効果を生み出す公民連携を活用することで、費用対効果を高めた事例についてお答えを申し上げます。
まず、公民連携による環境教育、学習の機会の拡充事業におきまして、環境教育、環境学習に取り組んでいる様々な民間事業者の協力をいただき、さいたま市環境教育ネットワークを構築し、各パートナーが有する技術、情報等を活用し、多様な環境教育、環境学習メニューを提供することができました。
次に、食品ロス削減、プラスチックごみ削減等の推進事業におきましては、食品ロス削減プロジェクトであります「チームEat All」を、失礼しました、「チームEat All」に参画する事業者や関係団体と連携をいたしまして、区役所などの市有施設に加えまして、市内のスーパーマーケットなどに常設の食品回収受付窓口を設置し、フードドライブ等を実施することで、市が単独で実施するよりも、余剰食品をより多く回収することができました。
その他、円滑な救急活動の推進事業におきまして、包括連携企業の協力により、市内の郵便局内に緊急時安心キットの配布場所を設置し、普及を進めることもできました。
今後も、多様化、複雑化する行政課題に柔軟に対応するため、こうした様々な公民連携手法を活用し、効率的、効果的な行政サービスを提供してまいりたいと考えております。
次に、(2)でございますが、令和5年度当初予算で掲げた4本の柱に関連する事業につきましては、本市が実施する様々な事業の中で特に重点を置き、それぞれが特徴的な事業として位置づけ、予算を重点配分いたしました。
その中から、委員お尋ねの特に象徴的な事業を挙げるということにつきましては、大変難しいところでございますが、例えば柱の一つであります、ポストコロナを見据えたさいたま市の魅力づくりに関連する事業といたしまして、政令指定都市移行・区政施行20周年記念事業につきましては、市民や事業者の皆様が郷土意識や地域のつながりを再認識していただく機会につながったものと評価しております。
その他の事業につきましても、本市の新時代に向け、誰一人取り残さず、誰もが住みやすく、かつ持続可能な地域社会を創造していくための事業として評価しております。今後につきましても、持続可能な都市としての進化に取り組んでまいりたいと考えております。
◎新屋副市長 斉藤委員御質疑の1の(3)についてお答え申し上げます。
各事業におきまして、契約差金の発生や工事の進捗状況等の様々な理由により、予算の執行率が低くなる場合や不用額が発生する場合がございます。その他、緊急性等を鑑みて、利用額が大きい事業が発生するというケースもございます。
委員御質疑の予算の見直しの考え方につきましては、その事業の必要性、有効性、効率性等を検討の上、総合的に見直しの要否を判断する必要があると考えております。
また、冒頭に申し上げましたとおり、様々な要因によって不用額等が発生する事業がございますが、執行された予算につきましては、適正な予算執行であると考えてございますが、御指摘のような不用額や利用額につきましては、当該発生要因を分析し、見直しを行った上で、次年度以降における所要額の精査に努める必要があるものと考えてございます。


2,DX推進について→(1)行政サービス向上の革新について

◆斉藤健一委員 次の2番、DX推進について。(1)行政サービスの向上の革新について質問します。
自治総合研究所の全国自治体DX推進度ランキング2023において、さいたま市が市区町村の第1位となりました。私は、この質問をするまで、DX推進度ランキングでさいたま市がトップであることを忘れておりました。それは、DX推進の恩恵をまだまだ市民が感じていないことだと思います。
そこで、他市と比べて、さいたま市のDX推進の何が優れて第1位に輝いたのか、また、トップを維持するために、さらなるDX推進の課題について伺います。私は、DX推進の結果として、行政サービス向上の革新が生まれることだと思います。最後に、市民が恩恵を感じる革新のイメージを伺います。

◎市長 斉藤健一委員の御質疑の2の(1)についてお答えしたいと思います。
まず、本市のDXにつきましては、令和2年度に、私をトップとしましたさいたま市デジタルトランスフォーメーション推進本部というものを設置しまして、令和3年8月に、このDXを進めていくためのコンセプトであり、計画でもあります、さいたまデジタル八策というものを掲げまして、様々な場面にデジタルを活用することによって、より市民生活が豊かになり、行政サービスが効率化できるような指針を定めながら、それに沿った具体的な施策に取り組んでまいりました。そして、全庁横断的な体制の下に、相互的な観点を持って、戦略的に本市のDXの推進に取り組んできたところでございます。
その結果、時事総合研究所が昨年5月に公表いたしました、全国自治体DX推進度ランキング2023におきまして、市区町村部門の第1位という評価をいただきました。このランキングは、総務省が昨年4月に公表いたしました、令和4年度の地方公共団体における行政情報化の推進状況調査の結果を基に、総合研究所が独自に配点、算出をしたものでございます。詳細な点数の配分等は分かりませんけれども、このDXの推進体制等、また、デジタルデバイド対策といった項目で、満点の評価をいただいたところでございます。
本市としては、令和4年度以前から、このDX推進の体制につきましては、外部の専門人材でありますCIO補佐官等に助言をもらいながら、各施策に対する支援等を行ってまいりました。
また、デジタルデバイド対策につきましては、市民の中から意欲のある方ですね、こういった方々を募りまして、地域におけるデジタル化の推進役を務めていただいたり、あるいは相談役として御活躍いただくなど、多角的に取り組んできたところでございます。私の受け止めとしては、従来から地に足をつけながら継続的に行ってきた、こうした本市のDXの取組が改めて評価をいただいたという印象を持っております。
DXの推進は、改めて本市の強みの一つという認識を持ちましたけれども、この結果に満足することなく、引き続き、さいたまデジタル八策、これをいろんなあらゆる場面に、デジタルが活用されている中で、行政サービスの質が向上したり、市民生活が豊かになったり、あるいは職員の仕事がより効率化をしたりというような、そういった八つの方向性を示しながら、それを実現するための具体的な施策に沿って進めてまいりましたので、これらをしっかり前に進めて浸透を図り、そして全庁的に取り組んでいくことで、業務の効率化、また、市民の皆さんに、デジタル化をすることでより豊かになると。また、行政サービスが向上したという実感を味わっていただけるように、しっかり取り組んでいきたいと考えております。


3,自然災害について→(1)防災対策について・(2)浸水対策について

◆斉藤健一委員 DX推進がまだまだこれからだと思いますので、引き続きよろしくお願いします。3、自然災害について。(1)防災対策について質問します。
令和5年度の地震や水害などの自然災害による本市の主な被害状況と、避難所を開設した回数と避難人数について伺います。
本年元日には能登半島地震が発生し、本市も被災地に職員を派遣して、能登の人たちの命と生活を守る支援を行いました。そのような大地震がさいたま市でも発生した場合、市民の命を守るために、被害を最小限に抑える防災対策の取組内容と、その成果の一つとして、市民の防災意識をどの程度高めることができたのか伺います。
(2)浸水対策について質問します。
さいたま市は幸い大地震を経験していません。さいたま市が受ける自然災害は、地震よりも近年の温暖化現象による異常気象で、今まで経験したことのない集中豪雨による浸水被害を受けています。このような集中豪雨による浸水被害を防ぐためには、浸水しやすい地域に対して、雨水排水能力を高める下水道の整備や、排水ポンプの設置、そして大災害につながる洪水を防ぐ河川の治水対策が不可欠です。令和5年度の浸水対策の取組内容とその成果として、浸水被害が軽減した地域とその状況について伺います。

◎日野副市長 斉藤健一委員の御質疑の3の(1)についてお答え申し上げます。
令和5年度に発生いたしました地震や水害など、自然災害の被害状況といたしましては、6月2日の大雨に伴い、市内各地で道路冠水が発生しており、床上、床下浸水による被害が発生をいたしました。この大雨で風水害警戒本部を設置し、避難情報の発令を行うと共に、市内11か所の避難所を開設し、3名の避難者の受入れを行いました。なお、令和5年度中の避難所開設は、この大雨のみということとなっておりました。
次に、令和6年1月1日に発生した能登半島地震への対応といたしましては、発生直後から応急給水活動を実施したほか、さいたま市支援対策会議を設置し、全庁的な支援として、避難所運営や下水道施設の被災調査、保健師派遣等、これまで述べ562人の派遣を行ったところでございます。応急的な支援が一区切りついた令和6年8月に、今後の円滑な支援や、本市が被災した場合の対策強化及び受援対策につなげるため、全庁的な検証を実施し、対策を図ったところでございます。
市民の防災意識の醸成につきましては、出前講座やSNSなどで周知啓発を行ったほか、さいたま市防災アプリにおきましても、目標値を大きく上回る累計ダウンロード数が3万5,762件の成果があり、市民の防災意識の高まりを感じておったところでございます。引き続き、能登半島地震をはじめとする大規模災害での課題等も踏まえ、本市の防災体制の強化と、市民の防災意識の醸成に努めてまいります。

◎新屋副市長 斉藤委員御質疑の3の(2)についてお答え申し上げます。
令和5年度に行いました浸水被害軽減に向けた主な河川改修事業につきましては、西区を流れる準用河川新川において、河道の付け替えによる橋梁工事を実施し、また、岩槻区を流れる準用河川黒谷川において、護岸工事などを実施いたしました。新川及び黒谷川、それぞれ上流域に位置する住宅地において、浸水被害が発生しているところでございますので、引き続き河川改修を推進し、治水安全の向上に努めてまいりたいと考えてございます。
また、令和5年度に行いました、浸水被害軽減に向けた主な下水道浸水対策事業につきましては、優先的に浸水対策を実施する整備促進エリアにおきまして、岩槻諏訪公園調整池などの整備を実施いたしました。これにより、当該調整池を整備する前の平成25年10月15日に発生した台風においては、当該公園周辺にて床上浸水4件、床下浸水9件という浸水被害でございましたが、整備が完了した後の本年8月29日に発生した台風では同規模の大雨でございましたが、道路冠水2件という被害にとどまっておりますことから、浸水被害の軽減に大きく貢献したものと考えてございます。


4,教員の職場改善について→(1)教員の負担軽減について・(2)保護者からのカスハラ対応について・(3)教員定数の確保について

◆斉藤健一委員 自然災害はいつ起こるか分かりません。引き続き、油断なく対策推進をお願いします。4、教員の職場改善について。(1)教員の負担軽減について質問します。
近年、教員の業務量が増加し、精神的、肉体的な負担が深刻化しています。具体的には、授業の準備や評価業務、保護者対応、そして部活動指導など、多岐にわたる業務が教員の時間とエネルギーを消耗させています。このような状態が続くことは、いずれ仕事を続けることが困難になり、退職または長期休暇になってしまいます。さいたま市の教員が、疲労困憊で子供たちの前に立つことは、子供たちにとってもよい教育環境になりません。これらの問題に対処するために、どのような具体策が取られ、その結果、教員が負担軽減として実感している成果について伺います。
(2)保護者からのカスハラ対策について質問します。
教員の業務量の増加の一つに、保護者対応があります。子供の教育のための保護者対応でしたら、それも教員の大事な仕事だと思います。しかし、対応内容が保護者からのカスハラのような、教員に対して過剰で不当な要求を繰り返し、特に経験の浅い教員がその保護者を怖がり、精神的体調不良となって学校に出勤できなくなった場合、カスハラのような保護者から教員を守る視点から、教育委員会はどのような対策を取られるのか伺います。
(3)教員定数の確保について。
年間を通じて、教員定数を満たしていない学校があることを委員会審査で確認しました。本来、教員定数に欠員が出た場合に、臨時的任用教員制度があると思います。しかし、年度途中の欠員に十分対応ができておりません。職場改善の大前提が教員定数を守ることであります。臨時的任用教員制度で対応できない要因、その場合の対策について伺います。
◎教育長 斉藤健一委員の御質疑の4の(1)についてお答えいたします。
教職員の負担軽減に向けた取組として、令和5年度は学校閉庁日の設定をはじめ、スクール・サポート・スタッフや部活動指導員の配置に加え、新たに長期休養中におけるテレワークの実施や、給食費の公会計化に向けた仕組みの構築等に取り組んでまいりました。
時間外在校等の縮減はもとより、教員等の勤務に関する意識調査等では、「教材研究を行う時間を確保できるようになった」、また、「休暇を取得しやすくなった」などの声が寄せられ、着実に業務改善の成果が表れているものと捉えております。引き続き現場の声を聞きながら、教職員の実感を伴った業務改善を積極的に進めてまいります。
次に、(2)についてお答えいたします。
委員御指摘のとおり、学校が保護者から、教職員や児童生徒に関わる様々な要望を受け、その対応に苦慮している事案はございます。教育委員会といたしましては、校長より、そのような事案について相談を受けた際には、内容に応じて複数の課所室が連携し、解決に向け、それぞれが専門的な立場で学校に助言を行う体制を整えております。事案によっては実際に事務局職員が学校に赴き、管理職の求めに応じ、関係教員に直接助言をするなど、学校現場に寄り添う支援を行っております。また、学校と保護者との面談に、校長経験のある事務局職員が同席をし、保護者と学校をつなぐ調整をすることもございます。
なお、法的見地からの対応を必要とする、保護者からの過剰な要求につきましては、校長がスクールロイヤー等に相談し、対応方針等について具体的な助言を得られる体制を整えております。
次に、(3)についてお答えいたします。
令和5年度における本市教職員の欠員状況につきましては、他の自治体と比べ良好であると認識しておりますが、欠員ゼロを目指し引き続き努力をしてまいります。年度当初の臨時的任用等教職員の登録数は多数あるものの、年度途中の配置につきましては、学校が求めている任用期間と、登録者の望む期間が合わないこと。さらには、学校が求めている教科と、登録者が保持する免許が合わないことなどにより、任用に至らず未配置となったケースがございます。
その対策として、さいたま市ホームページやSNSの活用による、年間を通じました臨時的任用等教職員募集の広報に加えまして、退職後、久しく学校から離れている方への声かけ、さらに、他講師でも指導可能となる、臨時免許状発行による人材確保を行うなど、速やかな欠員の補充に鋭意努めているところでございます。


5,少子化対策について→(1)少子化対策の取り組みについて

◆斉藤健一委員 引き続き、せっかくさいたま市の文教都市の教員になられた方が、すばらしい教育現場から離れることがないように、支援をよろしくお願いします。
5番、少子化対策について。(1)少子化対策の取組について質問します。
さいたま市の人口は順調に増加しておりますが、人口増の主たる要因は、転入超過に伴う社会増加で、平成30年以降は自然減少に転じています。出生数では、令和4年は9,598人と1万を割り、合計特殊出生率も令和4年は1.22と、共に近年では減少傾向になっております。このまま少子化対策に何も手を打たなければ、本市も近い将来、人口は減少に転じ、そのまま減る一方となります。
令和5年度に、こどもまんなか・少子化対策会議を2回開催しております。その会議で話し合われた今後の少子化対策における重点施策や、新たに取り組むべき課題などについて、また、今後、どのような具体的な計画を立てているのか伺います。

◎市長 斉藤委員御質疑の5の(1)についてお答えしたいと思います。
本市はゼロ歳から14歳の子供の転入超過数については、9年連続で全国第1位を記録するなど、子育て世代に選ばれる都市として発展をしてまいりました。一方で、委員御指摘のように、年間の出生数に目を向けますと、令和3年には1万人を切りました。また、合計特殊出生率も年々低下傾向にあると、こういった状況にございます。したがいまして、本市におきましても、少子化は着実に進行しており、待ったなしの現実的な課題であるという危機感を抱いております。
少子化対策は子育て環境の整備や、子供・子育て世帯への経済支援、また、働き方改革など、多種多様な対策が求められるため、全庁挙げて総合的に施策を展開していくことが必要でございます。このような認識の下で、昨年8月に、あらゆる視点から全庁的にこどもまんなか社会の推進、また、少子化対策を協議するため、私を座長とするこどもまんなか・少子化対策会議というものを設置いたしました。
令和5年度の協議内容についてでございますが、子供が3人以上いる世帯の割合、また、20代女性の有配偶率及び出生率が、全国や政令指定都市平均と比較すると低いという状況があること、結婚支援の必要性など、本市の現状と課題の分析を行いました。
また、これらを踏まえまして、戦略的に少子化対策に取り組んでいくために、出産するために居住世帯を増やすことに加えまして、一人親家庭等への支援、また、障がい児施策の充実など、誰一人取り残さず、安心して子育てができる環境をつくることなどの視点に沿った検討を、全庁的に指示をしたところでございます。
その後、検討を重ねまして、子育て支援、医療費の助成の高校生年代への拡大、あるいは産後ケア事業、子育てヘルパー事業の充実、また、放課後の居場所づくりのモデル事業の実施、不登校等児童生徒への支援の充実など、新規あるいは拡大事業を実施することとしまして、令和6年度の子供・子育て関連の当初予算を、昨年度から約183億6,000万円増額をいたしまして、1,577億1,000万円と大幅に拡大をさせていただいたところでございます。
今後につきましては、来年度からスタートいたします第3期さいたま子ども青少年のびのび希望(ゆめ)プランにおきまして、出会いや結婚、また、出産や子育てといった各ライフステージにおいて、夢や希望、そして喜びを感じられる実効性のある少子化対策をしっかりと位置づけてまいることで、少子化問題に歯止めをかけながら、「子育て楽しいさいたま市」の実現を目指していきたいと、このように考えております。


6,法令遵守について→(1) コンプライアンス強化について

◆斉藤健一委員 大変予算も拡充して取り組むことは分かりました。ぜひ、若い人たちが結婚、そして子育てと、それぞれのライフステージを送るときに、さいたま市が選ばれるようによろしくお願いします。
最後の質問をいたします。法令遵守について、(1)コンプライアンス強化について質問します。
令和3年度、4年度、5年度、こちら、もし数字がありましたら、法令違反を犯した職員の人数と、そのうち、警察に事情聴取を受けた人数と、また、管理監督者の処分まで及んだ法令違反者の人数を教えてください。
また、処分は、本年度ですが、令和5年度には法令違反をして刑事告発までした事件、いわゆる与野まちづくり事件ですけれども、令和6年1月に発生しております。このような市民の信頼をなくす重大な法令違反が起きるということは、令和5年度は本市のコンプライアンスのガバナンスが全職員に効いていないのではないかと心配をいたします。今まで以上にコンプライアンス強化を図る必要があると考えますし、そのような法令違反の職員を出していることについて、行政トップの市長として、どのように総括されたのか伺います。

◎日野副市長 斉藤健一委員の御質疑の6の(1)について、お答え申し上げます。
令和5年度に懲戒処分の原因となる法令違反をした職員は、教職員を除き9人でございます。内訳といたしまして、自転車運転中の過失傷害が1人、警察官に暴行を加えた公務執行妨害が1人、盗撮行為により逮捕された者が2人、職務上の義務違反による地方公務員法違反が1人、与野駅西口土地区画整理事業における市有地の不正売却において、有印公文書偽造し行使した者及び、その管理監督責任を怠った地方公務員法違反が合わせて4人でございます。毎年のように法令を違反する職員が発生することは、全体の奉仕者である公務員として恥ずべきことであり、さいたま市といたしましても大変重く受け止めているところでございます。
このような被疑行為につきましては、個人の責任のみならず、市政全体の信頼を失うことを職員一人一人が自覚して、公務員倫理の確立と、厳正な服務規律を確保していくことが大変重要であるというふうに認識をしております。そのための具体的な方策といたしまして、新規採用職員や階層別研修のほか、毎年所属長を対象に実施しておりますリスクマネジメント研修におきまして、公務員倫理の確立及びマネジメント能力の強化について、繰り返し研修を行っているところでございます。
コンプライアンス意識の向上につきましては、地道に繰り返し職員に対し、公務員倫理の維持向上について、啓発を徹底していくことが大変重要であるというふうに考えております。

◎市長 補足的に御答弁させていただきたいと思います。
こういったコンプライアンスを犯してしまう職員が多くいるということについては、大変重く受け止めているところであり、一つはやはりそういった意識をしっかりと向上させていくこと、それから、そのための研修を行っていくこと、また、そういったことが起こらないように、再発防止をしっかり取り組んでいくこと。これは肝要であるというふうに思っております。
私としても、全庁挙げてこういったことが起こらないように、しっかりと取り組んでいきたいと、こんなように思っております。

◆斉藤健一委員 市長からも答弁いただきました。今、再発防止に取り組まれていると思いますので、しっかり成果を出すことを期待して、私の質問を終わりにいたします。