○斉藤健一委員 公明党の斉藤健一です。
1、ムクドリ防除について、(1)市民からの相談窓口と防除方法について。
ムクドリは初夏から秋にかけて夕暮れどきになると、何千羽の大群で駅前の街路樹や集合住宅内の樹木や電線など人に近い場所をねぐらにするため、ムクドリから発せられる鳴き声やふんなどで歩道がふんと抜けた羽だらけで不潔で臭く、止めていた車がふんまみれになったり、屋根や屋上が汚れて清掃しにくく、雨どいが詰まる、鳴き声がうるさくてテレビの音が聞こえないなどの被害が寄せられています。
特に、市街地でムクドリのねぐらにされると、周辺住民の生活環境に大きな悪影響が生じています。現時点でムクドリは鳥獣保護法に保護されていることから、捕獲して駆除することができません。そのため殺傷を含まない追い払う、また寄せつけないといった対応しかできない状況です。
しかし、市民生活に影響が出ていることは事実で、被害を受けている市民が相談したい場合の相談窓口はどちらで受け付けしていますでしょうか。
また、相談された市民に対して、ムクドリから被害を被らないようにするために、市はどのように対応されているのか伺います。
続いて、(2)対策ツールについて。
ムクドリかの防除方法についての情報はインターネットで調べれば、様々な防除対策のツールが紹介されています。例えばさいたま市内に拠点を置き、営利を目的としない自治会などの市民団体がムクドリの防除を図るために必要となる対策ツールの購入補助や貸出しなどのムクドリの防除支援について市の見解を伺います。

○環境共生部長 斉藤健一委員御質問の1、ムクドリ防除について、(1)市民からの相談窓口と防除方法についてお答えいたします。
委員ご指摘のとおり、市内の一部地域においてムクドリの鳴き声による騒音、ふんの被害、これらは市民生活に影響が出ているものと認識はしております。ムクドリ対応の一般的な問合せにつきましては、各区役所のくらし応援室、あと、鳥獣保護管理法を所管しております環境総務課が受け付けております。
ムクドリの防除方法につきましては、ムクドリが大群をつくらないように、樹木を短く剪定するであるとか、電線に止まらないように対策をするといった方法が有効であることから、ご相談があった場合には、まずは対策を実施する樹木や電線の管理者、ここをご案内したりですとか、直接対応依頼をしたりしております。
今後につきましても、被害の軽減につながるよう各区役所のくらし応援室や、各管理者と連携を図ってまいります。
また、ムクドリが集まる電線の対策につきましては、電線の管理者が対応しておりますので、そういったことを広く周知してまいりたいと、そのように考えております。
次に、(2)対策ツールについてお答えいたします。
ムクドリによる被害につきましては、全国的に問題となっております。しかしながら、追い払っても時間がたつと戻ってきたり、対策をしていない近くの場所に群れが移動するだけといったように、なかなか抜本的な解決策が見つかっていないのが現状でございます。対策ツールといたしましては、今、お話がありましたけれども、ムクドリ嫌がる音を出したり、光を定期的に当てたりするもの、またムクドリの天敵であります鷹の模型などを利用するといった方法がございますので、その貸出しだとか、委員のご質問にもございましたけれども、購入の補助をすることが効果的であるかも含めまして、他の自治体の情報を共有し、調査・研究をしてまいりたいと、そのように考えております。

○斉藤健一委員 今、答弁の中で樹木の剪定などもしてまいりますという、各所管と連携を取ってという話ありました。特に樹木の剪定なんですけれども、樹木の剪定というのは、大変まちの景観に影響してまいります。答えられる範囲でお願いしたいんですけれども、ムクドリ対策としての樹木の剪定というもの範囲というのはどのように決められているのか、お答えできればお願いしたいと思います。

○環境共生部長 多分恐らくその被害、ムクドリのふんだとか、鳴き声だとか、そういったものの被害の状況に応じて、それぞれの施設の管理者、公園であれば公園管理者になりますでしょうし、先ほどお話ししたとおり、電線であれば電線の管理者であったりだとか、そういった管理者に対してこちらのほうからお願いさせていただいて、その結果、管理者のほうの判断で選定が必要だということであれば、剪定なりのそういった作業を進めていくのかなと、そのように考えております。

○斉藤健一委員 管理者の責任の下でということで、それは理解できるんですけれども、やはりムクドリ対策を所管している部署として、実際に市民から街路樹にムクドリがたまっていて、大変うるさいということで、街路樹を管理しているのが道路維持課だったので、道路維持課のほうで枝の選定だけでなくて、木そのものを取ってしまったんですよね。いわゆる樹木がなくなってしまったんです。景観ががらっと変わりました。
それが大変大問題となり、結局また樹木を新しく植えたんですね昨年。ただ今年の夏はあまりにも暑くて、根がきちんと張る前に、樹木の生命力がまだ弱かったようで、現在は枯れてしまっています。去年植えたところだけが茶色くなっています。何を申し上げたいかと言うと、所管している部署としては樹木の剪定は必要とのことで管理者に通報したあとに最後まで、ムクドリ対策のためどのように剪定を行ったのか、実際に見て、適切に剪定されているか確認と管理をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○環境共生部長 委員ご指摘のとおり、恐らく他部局との情報共有、そういったものが必要になってくるかと思いますので、引き続きそういった状況につきましては、しっかと確認させていただきながら、どのような対策が効果的なのかも含めて、各所管と情報を共有しながら進めていきたいと思っております。

○斉藤健一委員 よろしくお願いします。次に2、ミドリガメ(アカミミガメ)の防除について、(1)防除活動について。
アカミミガメは1690年代から2000代頃まできれいな緑色の愛らしい姿と手ごろが価格帯だったことから、ペットとして人気が高まり、アメリカ合衆国から大量に輸入されました。その後、アカミミガメのペットブームが下火になり、輸入量は2000年代以降減少していきました。輸入は減少しましたが、すでに大量に輸入されたアカミミガメは幼体のときは小さくて美しい緑色ですが、3年ぐらいで体色が黒ずみ、背甲長は10センチを超え、やがて小さな容器では変えなくなり、さらに成長すると、背甲長は約30センチに達し、おおよそ寿命は約40年と言われております。
しかし、幼体から成体したアカミミガメの寿命を待たずに途中で飼育を放棄して、野外に放してしまう飼い主や、うっかり野外へ逃がしてしまう飼い主が増え、1970年頃から各地でアカミミガメの野生個体が確認されるようになりました。ペットブームによって大量に流通したアカミミガメはその後野外へ遺棄されたり、逸失して野生化し、これらの個体が各地で繁殖して、さらに分布が拡大しております。
1990年代以降野外でのアカミミガメの蔓延が数多く報告される頃には、さいたま市内の河川などの水辺でもアカミミガメが発見されるようになりました。繁殖性の高い雑食性のアカミミガメは水中の様々な動植物を摂食するので、圧倒的に数が多くなったアカミミガメは同じような食物を利用している在来亀の食物やすみかを奪い合い、在来亀のニホンイシガメなどは準絶命危惧種になっています。
また、アカミミガメは雑食性ですが、特に水生植物を好む傾向があり、アカミミガメが生息している水辺では水草が消失するほどの大きな被害を受けています。さいたま市内でもアカミミガメが多く発見される水辺では、水草が消滅しています。
このように自然環境の生態系を壊すアカミミガメに対して国の環境省は2023年6月1日に条件付特定外来生物に指定しました。条件付特定外来生物とは、法律上は特定外来生物と変わりありません。現在ペットとして飼育しているアカミミガメはこれまでどおり飼うことができますが、寿命を迎えるまで飼育しなければなりません。特定外来生物として既に野外に生息して、自然環境の生態系を壊し続けているアカミミガメの捕獲などの防除について市の対応を伺います。
また、自治会などの市民団体が地域の水辺の環境保護のためにアカミミガメの防除活動を行うことについて、活動費の補助などの支援などについても併せて市の見解を伺いたいと思います。

続けて、(2)捕獲後の処分対応について。
アカミミガメから水辺の環境保護のために、自主的に市民が捕獲したアカミミガメの処分と回収について、現在の市の対応について伺います。
また市のホームページには、その場で殺処分してくださいと書いてあるだけで、殺処分の方法については説明がありません。一般市民が生きている動物を殺処分する行為は、動物愛護精神から見てもハードルが高いと思います。また、成体したアカミミガメはかみついてくるおそれもあり、特定外来生物として指定されたアカミミガメの殺処分を市民に行わせるのはなく、行政が回収処分を行うようにすべきと考えますが、市の見解を伺います。

○環境共生部長 斉藤健一御質問の2、ミドリガメ(アカミミガメ)防除についてのうち、(1)防除活動についてお答えいたします。
委員ご指摘のとおり、アカミミガメは在来生物の生態系に影響を与えることなどから、本年6月に条件付特定外来生物に指定されまして、野外への放出、販売、購入等が禁止されるようになりました。現在アカミミガメは、都市部を中心とした水辺環境に定着をしておりまして、本市においても多くの水辺に生息区域を広めているものと、このように認識はしております。
ご質問の捕獲、駆除でございますが、本市における特定外来生物の捕獲につきましては、埼玉県アライグマ防除実施計画に基づき実施しているアライグマ、それと、危険性の高いカミツミガメ以外については今行っておらず、アカミミガメにつきましては、捕獲する予定はございません。一方で、他の自治体において、先ほど委員からのご質問の中でありましたけれども、地域特有の貴重な水生植物を守るためにアカミミガメを捕獲している取組があることも把握はしております。このような事例を参考にしながら、委員からご提案がありました自治会等が駆除するときの補助なんかも含めまして、実情に応じた対策の可能性につきまして研究をするとともに、これ以上個体数、生息地を人為的に広げないことが重要でありますので、市民への周知を幅広く行ってまいりたいと考えております。
次に、(2)捕獲後の処分対応についてお答えいたします。
現在、本市ではアカミミガメを捕獲、殺処分の対象とはしておらず、生きたアカミミガメについても受入れはしていないといった状況になります。受け入れるための制度の必要性については、ちょっと近隣自治体の取組等も参考に研究をしてまいりたいとは考えております。なお、アカミミガメを捕獲、処分する場合には、環境省のガイドラインによりまして、冷凍等による殺処分が示されておりまして、殺処分後のアカミミガメにつきましては、市の焼却施設に持ち込みいただければ、一般廃棄物として受入れも可能ではございます。
自治会や市民からアカミミガメの捕獲、処分方法について問合せがあった場合につきましては、環境省が作成した「アカミミガメ防除の手引き」に従いまして、適切に対応いただけるよう引き続きご案内させていただければと思っております。

○斉藤健一委員 条件付特例外来種ですので、既に飼っているアカミミガメを飼育している方が、もう飼い続けるのが、こんなに大きくなったし、かわいくないし、もう処分したいと思ったときに、当然そのままでは放すこともできませんし、違法になってしまいますので、罰金が科せられますので、その場合は、その方が、今、部長が言われたように、冷凍庫なんかで冷凍で殺処分していただければ、そうなった状態であれば、市は回収受付しますよということでよろしいでしょうか。もし、そうであるならば、そこまできちんとインターネットに明記してもよいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○環境共生部長 お答えします。回収にという言葉が委員のほうから今ありましたが、あくまでも市の焼却施設に持ち込みをするような形で一般廃棄物として受入れが可能かなとは思っております。

○斉藤健一委員 しっかり情報開示ではありませんが、冷凍殺処分して焼却施設に持ち込んでいただければ、受け付けますということをきちんとインターネット等を使って発信すべきだと思いますが、再度この件はいかがでしょうか。

○環境共生部長 外来生物につきましては、環境省が呼びかけている「入れない」だとか、「捨てない」「拡げない」、こういった原則がございますので、こういったものと、委員ご指摘のそういった周知も含めて、ホームページ等も活用しながら、周知のほうを図っていきたいと、そのように考えております。

○斉藤健一委員 よろしくお願いします。それでは、3番、遊水池のアオコ対応について、(1)除去について。
近年遊水池などの湖沼で水が緑色に変色したように見えるアオコ状態が多く発生しています。アオコは富栄養化した湖や沼などに発生します。また、アオコが発生するもう一つの条件として、水温が20度を超える必要があります。今夏も過去最多の猛暑日となり、水温が上昇し、アオコが発生しやすくなっていると思われます。アオコが発生すると、水道水源となる湖沼で大発生した場合、浄水過程のおけるろ過障害や水道水におけるカビ臭の原因として知られています。さらに景観を損なうばかりか、ラン藻類の呼吸により水中酸素が消費され、酸欠による魚のへい死やその腐敗による悪臭の原因にもなっているため、生活環境の汚染のおそれがあります。
さいたま市は、市内のアオコ発生状態について、どのような認識を持っているのか伺います。またアオコの除去についての対策など、市の見解を伺いたいと思います。
続いて、(2)発生を防ぐ方法について。
先ほども申し上げましたが、アオコは富栄養化した湖や沼などに発生します。現在市内でアオコが発生している遊水池などの湖沼で、富栄養化した原因を究明し、発生を防ぐ対策や方法を図ることについて見解を伺います。

○環境共生部長 斉藤健一委員御質問の3、遊水池のアオコ対応について、(1)除去について、(2)発生を防ぐ方法につきましては、関連がございますので、一括してお答えさせていただきます。
遊水池は、河川と異なりまして、非常に水が滞留しやすく、汚れがたまりやすいと、そういった性質を持っているため、アオコの栄養成分であります窒素、リンが長期にわたって滞留し、蓄積することがございます。こういった状況下で、こうした夏場を中心にアオコが大量発生すると、委員からもご指摘がありましたけれども、悪臭による市民生活への影響、また、池に住む生き物への生育、生息への影響が生じることがあり、状況に応じた対策が必要と認識をしているところでございます。
「環境ブック」において、アオコの大量発生を覚知した場合については、まず現場の状況として、速やかに確認した上で、庁内であるとか、場合によっては、県の管理担当部署へ情報提供を行いながら、必要な対策を実施するようにしているところでございます。
実際には、遊水池などの管理者がアオコをすくい上げるなどの応急措置を講じた後、必要に応じては、地域の関係団体などと協議をするよう働きかけをしてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、市民生活や生き物の生息環境への影響が出ないように進めてまいりたいと、そのように考えております。

○斉藤健一委員 今回様々一般質問させていただいたのは、近年の温暖化による異常気象がそれぞれ影響しているのか、想像もしないような今いろいろな自然環境の影響が出ていると思いますので、ぜひ環境変化に注視していただいて、市民生活の環境が最小限収まるように今後とも対応のほど、よろしくお願いします。以上で、私の質問は終了いたします。