会議:平成27年12月文教委員会 / 開催日:2015-12-07 / 役職:委員(文教委員会) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム
青少年の薬物汚染:本市の実態と低年齢化の防止
◆斉藤健一委員 公明党さいたま市議会議員団の斉藤健一です。
通告に従いまして順次、議案外質問をさせていただきます。
1、青少年の薬物汚染について。
今から17年前の平成10年6月5日付の文部科学省からの告示通達に、青少年の覚せい剤等の薬物乱用防止についての前文に、「近年、覚せい剤等薬物の乱用により補導される青少年、とりわけ中・高校生の事例が増加傾向にあるとともに、その低年齢化の傾向が見られるなど、極めて憂慮すべき状況にあります。こうした最近の青少年の薬物乱用事例の増大の背景には、安易に薬物を入手できる社会的状況や青少年の自制心の欠如等の要因とともに、遊び感覚やファッション感覚による使用など、青少年の薬物乱用への誤った意識や理解に関する要因が複雑に絡み合っているものと思われます」。「文部省において実施した児童生徒の覚せい剤等の薬物に対する意識等調査結果においても、児童生徒の薬物に対する危機意識の低さなどが明らかになったところであります」と、17年前から警鐘を鳴らしております。
また、警察庁の統計によりますと、本年1月から6月に大麻を使用したとして摘発された未成年者は58人で、昨年の同時期33人と比較して1.7倍以上に増加しております。
そこで、(1)本市の青少年の薬物汚染の実態について、さいたま市教育委員会としてどのように把握、または認識しているのか伺いたいと思います。
◎学校教育部長 斉藤健一委員の御質問の1、青少年の薬物汚染について、(1)本市の青少年の薬物汚染の実態についてお答えいたします。
まず、実態ということでございますが、本市が独自に実施している市立学校を対象とした飲酒喫煙等についての非行問題行動に関する調査で把握に努めているところでございます。この調査の中に薬物乱用の項目が含まれておりますが、過去3年間のデータを見ますと、市立小中学校ともに報告はございませんでした。しかしながら、近年はスマートフォンやインターネットの普及により薬物の入手経路が多様化し、児童生徒にとって薬物が身近なものとなっており、子どもたちにおいても薬物乱用の危険性が懸念されているところでございます。
今後も引き続き教育委員会といたしましては、薬物乱用の根絶に向け、継続的な取り組みを図っていくな必要があると認識をしているところでございます。
◆斉藤健一委員 教育委員会としても認識をして調査していると。ありがとうございます。
また、先月11月11日には、京都市内の市立小学校に通学する小学6年生の男児12歳が教師に対して大麻を吸ったと告白するという、大変ショッキングなニュースが流れました。このことは、大人の私たちが思っている以上に薬物汚染が低年齢化していることを物語っていると思います。
そこで、(2)薬物汚染の低年齢化の防止について、さいたま市教育委員会として青少年の薬物汚染の防止対策にどのように取り組んでいるのか伺いたいと思います。
◎学校教育部長 (2)薬物汚染の低年齢化と防止についてお答えさせていただきます。
まず、学校では授業の中でもさまざまな取り組みを行っているところですが、小学校においては5年生、もしくは6年生の保健の授業の中で薬物乱用の害について取り扱っております。その内容といたしましては、薬物としてシンナーや覚せい剤等を取り上げ、心身の健康に深刻な影響を及ぼすことや、薬物の乱用は法律で禁止されており、薬物を所持するだけでも罰せられることについて学習をしております。
また、中学校においては3年生の保健体育の授業の中で、薬物乱用と健康について取り扱っております。その内容といたしましては、覚醒剤や大麻等を取り上げ、薬物の乱用について依存症状があらわれ、錯乱状態や死に至るなどさまざまな障害が起きることについて学習しております。
さらに、薬物の乱用が犯罪を引き起こし、学校、家庭、地域社会にも深刻な影響を及ぼすことも授業の中で学習しております。
また、授業以外でもいわゆる長期休業、夏休みですとか、大型連休の前に教育委員会として通知を出しておりまして、その中に薬物乱用の防止という視点で指導を徹底するよう全学校に通知もしております。
さらに、警察職員や学校薬剤師等を講師とした薬物乱用防止教室を毎年1回、全ての市立小中高等学校で開催しております。
さらに、子どもたちだけではなく、保護者や教職員を対象とした薬物乱用防止講演会、また教職員を対象とした薬物乱用防止の研修会も実施しておりまして、最新の情報を提供しているところでございます。
さらに、薬物乱用防止のためには警察との連携、これが非常に重要でございます。本市ではこれまでも学校警察連絡協議会、いわゆる学警連という組織がございますが、そこで非行問題行動への対応をとっておりますが、学校と警察との連携をより一層充実させまして、子どもたちの薬物乱用防止を含め、非行問題行動の早期発見、早期対応に努めてまいりたいと考えているところでございます。
◆斉藤健一委員 取り組まれているということで確認させていただきました。ありがとうございます。
その上で提案というか、再質問をさせていただきたいんですけれども、薬物、危険ドラッグに手を染めることというのは大変浸透している状況でありまして、その入り口としてたばこ、たばこはお父さんが吸っている家庭であれば家庭で入手できてしまいます。おいては、例えば先ほど11月11日の京都市のニュースにもありましたけれども、これも最初は児童がたばこを吸っているという情報が教師に入って、その教師が児童を個別に呼んでたばこを吸っちゃだめだよと注意をしたら、児童からいや、俺は大麻も吸っているんだということで先生が大変びっくりしてすぐ警察に通報したということで大ごとになった。ついては、小学生、中学生、一人ひとりに聞くというのはなかなか難しいと思いますので、例えば、年に一度の歯科検診、または健康診断等に喫煙の確認を兼ねてやることはできないのかどうか、いかがでしょうか。
◎学校教育部長 たばこに関しては健康の害ももちろん、非行問題行動につながりますので、小中学校では徹底して指導してまいります。
さらに健康診断、歯の検診でということですが、それらについてもうまくできるかどうか研究をしてまいりたいと思います。
◆斉藤健一委員 ぜひ御検討をよろしくお願いいたします。
次の質問に移らせていただきます。
学校施設の維持管理:建築基準法・消防法に基づく点検と不備への対応
2番、学校施設の維持管理について。
10月27日付の読売新聞に「小中校舎不備、4万件を放置、会計検査院が調査」との見出しのニュースで、記事内容は大阪府や千葉県、愛知県など20府県の4,338の公立小中学校で定期点検によって校舎の外壁にひび割れがあったり、火災報知器が作動しなかったりする不備を見つけながら、1年以上も補修せずに放置されていたケースが延べ4万件近くあったことが、会計検査院の抽出調査でわかった。校舎の老朽化が進む中、検査院は26日に文部科学省に対し優先順位をつけて計画的な補修を行うよう自治体への指導を求めた。検査院は国庫補助で整備された学校施設について、47都道府県のうち20府県、計616市町村が管理する小中学校から抽出した8,408校を対象に、2009年から2012年度の点検状況と補修状況を調査した。その結果、火災報知器や消火栓の不良、天井からの雨漏りなどが見つかりながら、1年以上補修していなかったケースが407市町村の4,338校で延べ3万9,775件あったことが判明、うち放置が3年以上に及んだものは延べ1万6,766件に上ったとの記事内容が読売新聞の一面に掲載されておりました。
このたびの検査対象には埼玉県、さいたま市は対象外でありましたが、学校施設の敷地、構造等の常時適法な状態に維持管理する必要性は高く、学校施設の経年劣化により外壁、窓等の落下や、鉄筋の腐食等による構造体としての強度の劣化等の安全面でのふぐあいのみならず、雨漏りなどによる設備機器の破損等の機能面でのふぐあいが生じることにより、児童生徒の学校生活に支障を来すおそれがあるとされています。また、公立小学校の約9割が地域の応急避難場所となっており、地域の防災機能強化の点からも早急な老朽化対策等が必要であるとされています。
そこで、(1)本市の学校施設の点検について、建築基準法及び消防法に基づく点検は行われているのか、点検の現状を伺いたいと思います。また、(2)不備のある施設の対応について、点検の結果、不備等の確認ができた件数と不備の是正計画の進捗状況についても伺いたいと思います。
◎管理部長 斉藤健一委員の御質問の2、学校施設の維持管理について、(1)本市の学校施設の点検についてお答えいたします。
本市の市立の小中高・特別支援学校につきましては今回、会計検査院が調査対象としました建築基準法に基づく建築物定期点検、それから消防法に基づく消防用設備点検は法令の定めに基づく時期に全て実施しております。具体的には校舎などの外壁や内壁などの建築物の定期点検につきましては3年ごとに1回、それから消防法に基づく消防用設備点検は6カ月又は1年ごとに実施しております。
また、その他の点検業務でございますが、法令に基づくエレベーターなどの昇降装置の保守点検、浄化槽点検はもちろんのこと、法令に基づかないプールの水を循環してろ過する循環浄化装置の保守点検、体育施設の安全点検なども児童生徒の安全のために全て実施しております。
さらに、各学校に安全主任というのがおりまして、それを中心に教職員全員による役割分担のもと、毎学期1回以上、児童生徒等が通常使用する施設、設備の異常の有無について安全点検を実施しております。
これらの各種安全点検の実施により、今後も児童生徒が安心して、なおかつ安全に学校生活が送れるよう、また先ほど御質問の中にもございましたが、体育館施設などにつきましては避難場所として使用されますので、これまで以上に学校施設の維持管理に努めてまいりたいと考えております。
次に、不備のある施設についてお答えいたします。
はじめに、是正件数でございますが、平成26年度末現在で建築物点検につきましては1,927件、それから消防用設備点検につきましては772件ございます。
先ほど御質問にありました是正計画の進捗状況ということですが、具体的な細かい計画は立てておりませんが、修繕等が必要とされた場合の対応につきましてはこれらの点検にかかわらず常に日ごろ緊急性を考慮して優先順位の高いものから順次修繕を実施しております。また、学校における日常点検でふぐあいが確認された場合には学校から教育委員会の方に連絡がございまして、担当職員がすぐに現地を確認しまして、必要な場合には修繕により随時対応しております。また、ほとんどの学校がかなり老朽化が進んでおりますが、施設の維持管理を適切に実施することが児童生徒の安全を守る上で重要になってきておりますので、児童生徒の安全の確保、それから避難場所としての地域の防災拠点の強化、これらの観点からも引き続き学校施設の状況等を適切に常に把握しまして、修繕等を適切に対応させていただきたいと考えております。
◆斉藤健一委員 点検については建築基準法、消防法に基づいて全て実施されていることを確認させていただきました。そして、不備等も建築基準法では1,927件、消防法では772件、不備を確認しているということも今確認をさせていただきました。
緊急性のあるものないものもあると思いますので、ぜひここは計画を立てて一元化をしっかり調えていただいて、緊急性のあるものに関しては至急に予算立てをしていただいて、実行に1日も早く移せるようにお願いしたいと思います。
その上で再度の確認なんですけれども、緊急性があり通常の授業を行うのに支障のある不備というのは、現時点ではいかがでしょうか。
◎管理部長 緊急性があるものについては常に修繕を行っておりますので、現時点では授業に支障が出たりというものはないものと考えております。
◆斉藤健一委員 それはきちんと修繕ができているということで、こちらもそのように受け取りたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
続きまして、次の質問に移らせていただきます。
公立夜間中学校:必要性・設置の課題と今後の取り組み
3番、公立夜間中学校について。
夜間中学の歴史は古く、戦後の混乱期に貧困のために学校へ行けず、長期欠席する児童生徒も多くいたことから中学校に敷設され、1950年代には設置校数は全国で80校以上を数えました。その後、社会が安定し、中学卒業者の増加に伴って設置校数は減少しましたが、近年、外国から帰国した子どもの日本語教育、引きこもりや不登校の増加などを背景に再び注目を浴びてきております。
本年2月の定例会では、久保委員からも夜間中学校の設立についての質問があり、稲葉教育長からは現在、国において進められている夜間中学の設置に向けた動向を引き続き注視してまいりたいと考えておりますとの答弁がありました。さまざまな事情で義務教育を修了できなかった人が通う夜間中学、また義務教育の学習機会を充実させる観点から、夜間中学について文部科学省は昨年、全都道府県に最低1校以上設ける方針を打ち出し、その後、国の動向は2015年度予算に夜間中学拡充へ向けた予算が盛り込まれました。本年7月30日には文部科学省より不登校などで中学校の授業を十分に受けられなかった人の学び直しの場を確保するために、既に中学を卒業した場合でも夜間中学で受け入れられるように求める通知を全国の都道府県と政令指定都市の教育委員会に出しております。
不登校については、9月に私の議案外質問でも取り上げました平成26年度の中学生の不等校数は、816名もおります。この生徒たちが学び直しを希望した場合、学べる場所がさいたま市にあるということは、将来に向けて生活力と生きる自信につながることは間違いないと思います。
そこで、(1)公立夜間中学校の必要性について、確認を含めまして夜間中学校の導入経緯と現状と意義等について教育委員会の見解を伺いたいと思います。その上で設置に当たっての課題と今後の取り組みについても伺いたいと思います。お願いいたします。
◎管理部長 斉藤健一委員の御質問の3、公立夜間中学について、(1)公立夜間中学校の必要性についてお答えさせていただきます。
中学校夜間学級、いわゆる夜間中学は今、御質問にもございましたが、戦後の混乱期の中で生活困窮などの理由から昼間に就労、または家事手伝いなどを余儀なくされた学齢生徒が多くいたことから、それらの生徒に義務教育の機会を提供することを目的としまして、昭和20年代初頭に中学校に設けられました。
現在の状況についてでございますが、夜間中学の生徒のうち約8割が日本国籍を有しない方となっておりまして、義務教育未修了者の学齢超過者や日本語の学習を希望する外国人などを対象に、幅広い教育が行われております。また、委員の御指摘のとおり、最近では不登校などで中学校の授業を受けられなかった人の学び直しの場として、文部科学省から先ほどありましたように通知がされるなど、国においてもその必要性が改めて見直されている状況でございます。
教育委員会といたしましても、夜間中学はさまざまな事情で学校に通えなかった方々に対し、学習機会を提供するということにつきまして一定の役割を担っているものと考えております。
次に、夜間中学を設置する際の課題についてでございますが、公立の夜間中学の設置に関しましては、入級予定者の正確な数の把握や、将来の学級維持の明確な見通し、それから入級を希望される方の目的や国籍がさまざまであることによる日本語教育への対応、それから学習指導要領に基づいた教育課程の編成、また教職員の人事配置などさまざまな課題があるのが現状でございます。
次に、夜間中学の設置に向けた今後の取り組みについてでございますが、教育委員会といたしましては、現在、国や文部科学省において検討されている夜間中学の設置に関する動向を常に把握するとともに必要に応じて埼玉県と協議するなど、慎重に対応してまいりたいと考えております。
◆斉藤健一委員 県とよく連携をとって取り組んでまいりたいという答弁だったと思います。
もし埼玉県に1校設置ということで具体的に進んだ場合、やはりその場合はさいたま市につくるべきだと思いますけれども、設置場所についてのさいたま市教育委員会としての考えはいかがでしょうか。
◎管理部長 夜間中学は先ほど申したとおり、学び直しの場として重要な役割を果たしておりますので、意義あるものとさいたま市では考えております。さいたま市におきましては先ほど御指摘がありました不登校の子どもたちにつきましても、満足に教育を受けられなかったということがないように、欠席している児童生徒に対して適切にかかわったり、子どもたちの学校復帰に向けたきめ細かな対応に努めるなど、さまざまな施策の充実を図っているところでございます。
いずれにいたしましても、教育委員会としましては夜間中学の設置に向けて、やはり国の動向や機運をしっかり受けとめまして、先ほども申し上げましたが、必要に応じて埼玉県と協議を密に進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆斉藤健一委員 実際に設置となるといろいろな課題がたくさんあるということもわかりました。ただし、やはり学ぶ機会を平等に、また学び直しの場、また文教都市さいたま市といたしましても、そういう希望がある声に対してはやはり前向きに、ある意味ではほかの市町村以上に積極的に設置に向けて取り組んでもらいたいなと思いますので、大変だと思いますけれども、一つ一つの課題をどうか乗り越えて、設置の実現に向けて取り組んでいただきたいということを最後に要望して、私の質問を終わりにしたいと思います。
